若女将コラム

日々西屋と山を縦横無尽に駆け巡る湯守兼若女将の、マイペースなコラムです。好きなものは音楽・写真・自然・宇宙。

若女将コラム

好きな音楽のこと ~エレクトロニック系~

2019.11.11

音のある生活 31 「リカバーなう」


こんにちは。
「ゲゲゲの鬼太郎」の目玉のおやじや「犬夜叉」の冥加など、
抜群の博識にして戦闘力ゼロ(むしろ足引っ張る方)の
ミニチュアキャラクターに安定ギャップ萌えの若女将です。



天高く猫肥ゆる秋 … … ちがーう!!

殆ど街に降りることなく山の古宿に棲み潜むままに、
年も紅葉と共に燃えるような季節(繁忙期)が終わりました。
まだ幾分くすぶっていますが。やがて山も私も真っ白に燃え尽きる
(雪が降る)だろう。
「明日は~どっちだ~♪」



西吾妻スカイバレー、いよいよ明日から冬季通行止めです。
ああ…その前に諸橋近代美術館に行きたかった。無念。

つくづく思い知らされました。
やりたい事、行きたい場所を悶々と心に溜め込んだまま忙殺の日々を過ごすと、
いざそれを実行可能な時間ができたところで実行するエネルギーが
残らない残酷な事実を。なんてこった!なんてこった!!!
子育て世代にとって旅館業はまさに天敵な(自爆)
よかろう、この際ヒトデでもイソギンチャクでも召喚してくれよう?!

タイトル(もとい文面)の通りですが、私は今心身リカバリ中です。
少しずつ、空いた時間にやりたかった事を消化しながら
人間らしい暮らしのペースを取り戻しつつあります(笑)
もちろんこのコラム含めて。
ネタも少しずつ書き続けていました。また週一ペースに戻せるよう
頑張りますので、気長にお付き合いくださいませ。。



今日は音のある生活シリーズ。
第31回目は、こちら。

"Inner Being"

The Newcomer(2019)


(サムネイル↑をクリックすると、公式レーベルサイトで
アルバムが視聴できます。)

アメリカのJon-PritcheardことThe Newcomerが今夏リリースした
多分4thアルバム。まだ日本進出していないので私も詳しくは知らない
アーティストですが、異素材コラージュのようにくるくる変化する
曲調と浮遊感のあるエレクトリックリズムがとても面白くて、
Laurel Haloの”Raw Silk Uncut Wood”あたりと一緒に仕事の傍ら
時々聴いていました。HPが下がれば下がるほどクリティカルヒットする
マーベラスチアー仕様?
後半になると1分そこそこの尺が短い曲が多くなり、実験音楽的に
カオス度が増します。色とりどりの細かなパーツが無秩序に
封じ込められた万華鏡を果てしなく覗いているような錯覚すら覚えます。
そう、疲れ果てて布団に入った瞬間のぐるぐる回る思考回路みたいなあれ。
∴マニア向け 

まさにここ1か月半の私自身のInner Beingであります。
うんうん、ヤバい。
Autopilot Posterchildが特におススメです。

こういうアルバムからまた新しい何かが再構築されるわけです。
レッツバックアップ。

2019.04.28

音のある生活 25 「The 日本 平成最後の番外編」

2019.02.14

閑話休題 ~秘湯の会女将研修会にて③


こんにちは。
少し風邪気味で頭がぼんやりしている若女将です。
昨日久しぶりにパウンドケーキを焼きましたが、
うっかりバターを入れ忘れそうになり
(型に入れる手前で溶かしバターを混ぜるというレシピだった)
危うく失敗するところだった黒ひげ危機一発!



その他ハプニング続出にもかかわらず、結果なかなか上出来のアンビリーバボー(笑)
今回は長男のリクエストで抹茶パウンド。まだまだ練習の余地ありです。



さて、秘湯の会研修会からの話題の続きです。
だらだら続いてごめんなさい次回で最後です(え“)。

今日は日本秘湯を守る会名誉会長である佐藤好億さん
福島県 大丸あすなろ荘)の講演から。

前回のコラムで寒の地獄温泉女将の武石さんの話題を紹介しましたが、
彼女がお客様と接する際に大事にしている「情け」という言葉を受けて、
佐藤さんは、なぜ秘湯なのか、今こそ「情け」とは何なのかが
問われようとしている、と熱く語っておられました。
以下、佐藤さんのお話をまとめてみました。

①戦後失われたもの

佐藤さん
「戦後の食糧難時代、人々が求めたのは「物」であり、現場からの脱出希望、
違う世界への憧れを強く抱いていた。しかし時代が変わり物が豊かになると、
今度は“人間の幸せ感”が薄れていってしまった。
人は本質的に欲にキリがない。特に情報が極めて発達した現在、
情報技術の粋であるスマホやタブレットは、かつて人々が自分の目や
足で求めていた夢や希望をどうも見せてしまいすぎているきらいがある。
今後さらにそれはエスカレートするだろうし、世界の中で「秘湯」と
呼ばれる場所が失われていく。
逆に心の中に秘湯や情けを求める心の領域が広がっていくかもしれない。
では秘湯とはなんなのか?情けとは何なのか?」



(文章ばかりでは味気ないので、最近の西屋周辺の写真を無理やり挿入。)

…失われた幸せ感、人が今求めているものは何なのか?
佐藤さんは、文字通り自問自答しつつ私たちにこうやってよく問いかけます、
そして、敢えて狭義に答えを明示しません。方向性を示すだけ。

つまりそれは、秘湯の宿を営む個々の担い手に託された恒久の課題というわけです。

何をお客様が求めているのか?
豪華な食事なのか?非日常を味わえる設えなのか?絶景露天風呂か?
佐藤さん曰く「究極のものが求められようとしている」。
→これについての私なりの答えは次回のコラムで(なんだとー!)!

②温泉文化の継承の大切さ


(三十三観音の出口で薄日が差した瞬間。)

佐藤さんは、秘湯の宿を取り巻く現状として人手不足も挙げられました。
まぁ、今は業種問わず生産人口の減少が社会問題化していますが。
秘湯の宿は往々にして小規模で、企業といえる大旅館に対してあくまで
「家業(家族+αで細々切り盛りするサイズ)」に過ぎません。

温泉宿は、人が生きていく上でなくてはならない、
価値のある事業を数代にわたって継承している…
しかし実際は、効率性や利便性を求めるあまり、地域に根を下ろし、
世代を超えて受け継がれてきた文化を守る意義についての教育がなされていない、
と佐藤さんは指摘しています。
現在秘湯の会員宿でも人手不足以前に後継者の不在に悩む宿さんも少なくなく、
いずれは会員の件数も激減するだろう、と予想しています。

今回の研修で先輩の皆さんの話を聞いてから、
私は少しでも将来の道が開けるようにと、子供達に積極的に仕事を手伝わせたり、
自分の働く姿を積極的に見せたりする小さな取り組み始めました。
まだ小学生だし、実際に継ぐかどうかはその時に考えればいい。
自分が何を守っているのか、何のために旅館を営んでいるのか、
それはどういう仕事なのかを身を以て教えることが大事だと気づいたのでした。


③地熱開発のこと

佐藤さんが今最も力を入れているのが、
地熱開発への抑止力としての活動です。
東日本大震災後、代替えエネルギーへの需要から、中央の電力会社が
日本各地の温泉地をターゲットとして積極的に地熱開発に
傾こうとしています。既に群馬県・栃木県(川俣温泉)では
試験掘りが始まっているとか。特に配管に心配のない休火山がターゲットに
なりがちなんだそうです。
こんな時行政に対するパイプ役がいなければ、温泉地を守る旅館にとって
死活問題であるはずの地熱開発に規制をすることができない!という考えから、
佐藤さんは行政交渉の最前線に立っているわけです。

佐藤さん
「「旅に寄り添う、秘湯は人なり」という秘湯を守る会のコンセプトは、
単なる理念ではなく、現場や先祖代々守りついできた文化遺産(温泉も含む)の
上にある。日本全体の環境保護のためにも、日本秘湯を守る会は必要である」

そうして、自らの旅館の仕事と東京での責務に忙しく往復しながら、
日本全国167軒の秘湯の会の宿の代表として頑張っておられるわけです。
数年前には本も出版されました。その苦労と努力にただただ頭が下がります。

ところで、なぜ地熱開発が旅館にとって死活問題になるのか?
それは温泉そのもののあり方にあります。

温泉は、複雑な自然条件が重なって地下深くから湧いてくる
貴重な自然の恵みです。最近では、これまで考えられていた海中ではなく、
地上に温泉が湧きだしていた場所こそが生命発祥の地だとする有力な学説もあるくらい、
太古から存在するものです。しかし、温泉の生まれた地球の内部のことについては
まだわかっていないことも多いのが現状です。
にもかかわらず、費用対効果が低いと言われる地熱開発を無計画に推し進めるのは
色々な意味で非常に危険であると佐藤さんは警告しているのです。
つまり、
地熱開発によって地下水の流れが変わり温泉の湧出が滞る
→旅館が営業できなくなる
→既に限界集落である温泉地に人が住めなくなる
→同時に原生林の守り手がいなくなる→地域文化の崩壊、温泉文化の崩壊

皆さんが心の中で求めている「情け」「秘湯」「癒し」を提供する
宿の提灯が消えてしまったら…その先誰が、
失われた人間の幸せ感を満たすことができるのでしょうか??(続く)



そしてCMのように乱入してくる今日の一枚(笑)
もうこのシリーズにこのコーナー要らないんじゃ…やっぱり必要だ!(笑)

Kiasmos "Kiasmos"(2014)

(↑画像をクリックするとアーティストサイトにリンクします(英語))

ポスト・クラシカル界で大変有名な若手作曲家オーラブル・アルナルズと、
ブラッドグループというバンドのJanus Rasmussen(ヤヌス…読み方分からない!)
のアイスランド発ユニット:キアスモス(Kiasmos)のファーストアルバム。
エレクトロニックとクラシックを足して2をかけたような透明感あふれる
サウンドの素晴らしさはもちろんですが、2曲目のHeldのPV↓がとても素敵。


(↑このコラムではどうもYoutubeのリンクを直接貼れないみたいです。。クリックで
PVにリンクします)

無限に形を変える煙のような揺らぎに光を当てて、
その変化を緩やかに追いながら心も一緒に宙に舞っていきそうな
不思議なサウンドがなんともいえません。
底知れぬ温泉の神秘をイメージしてチョイスしました。
アルバムの他の曲も実にお薦めです。

2019.02.11

閑話休題 ~秘湯の会女将研修会にて②


こんにちは。
「アナと雪の女王」も「君の名は。」も未だにチラ観しかしていない若女将です。

この間再び雪おろしに参加し、茅葺屋根に上がりました。
(だから更新が遅れました!…と、しょうもない言い訳をしてみる。)

現代の屋根と違い、足元は中途半端にふかふかで妙な感覚。
西屋の場合、玄関階段側にだけ落雪防止の細木を2本横に渡していますが、
例のアンカーはついていません!
代わりに数か所カラビナが打ちこんであり、そこに命綱をかけて作業します。
超がつく急傾斜の突端から温泉街を見下ろすのは実に壮観ですつまり怖い。




山タイタニック(笑)

ともあれ、例年よりは雪が少なくて実はホッとしている今日この頃でした。




さて、前回に引き続き秘湯の会の研修会からの話題です。

今回の研修会では、先輩宿の貴重な講話がありました。
そのうちのひとつ、大分県にある寒の地獄温泉の三代目:武石さんは、
福井県からはるばる宿に嫁いで42年の先輩女将さんです。

源泉は14度(単純硫黄泉)の冷泉ながら噴出量が多く、
夏は水着でin!一方室内には50度のボイラー室があり、
そこに温泉成分を付けたまま入って湯治する、というのが入浴の
スタイルだそうです。
その珍しさから遠方から見えるリピーターさんも多いのだとか。
小さな島国とはいえ、全国津々浦々なんと個性的な温泉もあるものよと
感心するばかりです。




さて、武石さん。半世紀近い旅館生活で、秘湯の会への入会、
大々的なリニューアル、跡継ぎである息子さんとのこと、
家族との時間…さまざまな人生ドラマが展開する中、数ある宿から
お客様に自分の宿を選んでもらって泊って頂くということは、
何か縁があるのではと考えるようになったそうです。
「どうしても思いが通じ合わないタイプ、事情を抱えた方など
いろんなお客さんが訪れるけれど、その一人一人に家族がいて、
よく考えたら同じ人なんだ」と。
そんなお客様に対して、同情ではなく「情け」で寄り添うべきなのだろうと
気付いたと仰っていました。
武石さん「人生は山あり谷あり、そして旅館を営むことで“海”もある」。

お客様との一期一会は私も日々経験させてもらっていますので、
伝えんとする思いが実に身にしみて伝わってきます。




そして温泉との“一期一会”も。
私は湯守もしているのでどうしても温泉寄りの話に行ってしまうのですが、
日々温泉に触れながらよく考えることがあります。




一見同じに見える湯滝風呂。
でも、昨日の温泉と今日の温泉は全く違います。
昨日入ったお風呂の温泉は、今頃日本海へ向けて最上川を下っているかも
しれない。あるいは蒸発して空へ登っていったかもしれない。

あくまで私見ですが、湯守とは、そんな自然と人との一期一会を繋ぐ
橋渡し役のようなものだと思うのです。(続く)




相変わらず突然やってくる今日の一枚コーナー(笑)

Peter Broderick "Two Balloons"(2018)


(↑画像をクリックすると、アルバムのPart 4が試聴できます。
嵐のシーン(?)。)

寒の地獄温泉の武石さんのお話をイメージして選んだのはこちら。
アメリカのミュージシャン:ピーター・ブロデリックが去年リリースした
コンセプトアルバム。
タイトルの通り、気球に乗って夢の中を旅するような小作品で、
少しずつフレーズを変えながら美しい景色(多分夜かな?)が流れてゆく~
そのうち目の前に突然の嵐!舵がきかなくなり、雷雨の中、トラブルで
気球がしぼんであわや地面にまっさかさまの大ピンチ…!と思いきや、
実は夢落ちだった~
目覚めたのは夜行電車の中…まだぼんやりと夢心地…
みたいなストーリーが目に浮かぶような、
まさに「人生山あり谷あり海あり」といった感じの面白いアルバムです。
ただ最後の”Techno for Lemurs”は直訳すると「キツネザルの為のテクノ」…
イマイチ意味がよく分からない(笑)
コミカルでノリが良い曲調がキツネザルっぽい?

人生の例えば川だったり地形だったりいろいろですが、
人の数だけ人生があって、その複雑な交差の中から新しい友情や絆、家族や愛情が
生れると考えると、生きているだけで奇跡だと思えてきます。

2019.01.24

音のある生活 19 「End of my line of sight once more」


こんにちは。
エラ・フィッツジェラルドとビリー・ホリディのどっちが好き?
と聞かれたら、迷わず後者と答える若女将です。




昨日、久しぶりに屋根に上がってベテランのおんつぁま達と
雪おろしに精を出しました。
妙にぬるい天候のせいで、まるで台所の片隅でしけった塩のような雪の固さ!
昼過ぎまでとりあえず晴れ間が出ていたのが救いでした。




王道RPGよろしく頭装備(ヘルメット)から防具(ハーネス)から武器
(ダンプ&シャベルの二刀流、飛び道具に斧)に至るまで重装備に身を包み、
いつもと違う場所から白布街道や湯滝小屋を見下ろすのは実に新鮮です。




↑少々分かりにくいのですが、写真はハーネスの先に付いたカラビナを
屋根のアスト(アンカー)に括りつけたところ。行動範囲が限られるので、
雪おろしに慣れた人はついついこの命綱を付けずに作業してしまいがちですが、
万が一屋根の上で滑ってしまった時でも屋根から落ちるのを防いでくれるので、
装備必須のアイテムです。

作業を終えたその日のうちに見事な筋肉痛が襲ってきて、
自分が思うほどヘタレ(年寄り?)ではないと少し嬉しくなりました。
雪おろしのベテランにも「馬力あるなおめぇ!(一応褒め言葉?)」と
お墨付きをもらったことだし。
うむ。まだ私は戦える。



↑今日はステージを変えて三十三観音で2連雪バトルだ!
最近地味さに磨きがかかっている湯守業ですが、勿論こちらも続けています。
今は半分が雪との戦い。筋肉痛なし。
うむ。まだ私は戦える。



今日は「音のある生活」シリーズ第19回です。

ODESZA - A Momet Apart(2018)
"Line of Sight"


(公式サイトじゃありませんが原曲のYoutubeはこちら

アメリカの新進気鋭のグループODESZA(オデッサ)のアルバムから。
彼らの曲は若さがあふれていてどれも好きですが、
特にこの"Line of Sight(直訳すると「視線」)"が秀逸。
あくまで私個人の解釈ですが、まさに「まだ頑張れる」と
思い直せる前向きな歌詞で、繰り返し聴いている一曲です。

意外と忘れがちですが、人は一人じゃないと気付くことはとても大切。
置かれた場所で咲きなさい、という渡辺和子女史の言葉は実はあまり
好きではありませんが、たとえ今がつらい状況にあったとしても、
自分を短絡的に嘆くのは確かにもったいないと思うのです。
人生には波があって、そこで終わりではなくて、楽しさや希望が
今この瞬間にも必ずどこかに隠れているのだから!

歌詞が多少分からなくても
明るくポップな曲調で気分がアガるオデッサ。オススメです!

2019.01.03

音のある生活 18 「ノリのいい一年になりますように!」


3日目ですがあけましておめでとうございます。
今年こそ毎日着物生活!と意気込んだのに、
結局初日からいつもの真っ黒ユニフォームの若女将です。



ごく親しい友人に送った年賀状のデザインをそのままUPします。

やっぱり宇宙。
実にブラックホール。

宿題や学習に励む子供達に感化されたのか、今はひたすら
何でもいいから机に向かいたい衝動に駆られています。
実際はなかなかゆとりがなくて、願望ばかり年賀状に書きなぐりましたが。
(しかも途方もなく専門外だった分野に突っ走るという酔狂ぶり)
どんなに忙しくても、心に描き続ければいつか実行できると信じてやまない私。
去年思い切ってオーブンを買い換えたので、未経験のパン作りにも
挑戦してみたいし、太郎ちゃん↓の服もそろそろ新調してあげたいし、




(ホラーじゃないよ(笑)!)

習字(行書・草書)もバリバリ練習したい…なぁんて。
相変わらず音楽鑑賞に留まらずやりたいことが多すぎて、
今年も時間がいくらあっても足りない1年になりそうです。

前進ならともかく、これ以上山奥に猪突猛進しないように気をつけよう(汗)



さて、クレイジー繋がりで(?)、
景気良く出発したい今年最初の紹介アルバムはこちら。

The Orb featuring Lee Sclatch Perry presents
"The Orbserver in the Star House"(2012)



イギリスのアンビエント・テクノグループ:ジ・オーブと、
レゲエ・ダブ界の大御所で、かのボブ・マーリーもプロデュースした
当時75歳(!)のリー・スクラッチ・ペリーのコラボアルバム。


↑こちらはアルバムに収録されている”Golden Clouds”のPV。

真っ黄色のアフロかつらをかぶって楽しそうにちょこまかしている
ド派手ファンキーなおじいちゃんがリーその人です。
訛りのきつい英語(彼はジャマイカ出身)で
"We all know a junkie, Give us the lion, erggghh!"
とか言っちゃってます(アドリブかな?)。ノリノリ。
いいですねぇ、このクレイジーっぷり。さすがミキシングの神様。

スティーブ・ライヒのElectric Counterpointを引用した
ジ・オーブ自身のLittle Fully Cloudsをさらにミックスした
このGolden Cloudsはじめ、アルバム全体にわたってレゲエパンチな
化学反応が炸裂しています。
低音のズンズン感も抜群なので、イヤホンで聴くのがお勧め。

ちなみにこのアルバムの1年後にリリースされた
"More Tales From The Orbservatory"も大変にグッジョブ。
リーのキュートな嗄れ声で
「順番順番順番っしょ♪右向いて順番っしょ♪」
みたいな空耳も楽しめます("Don't Rush I")(笑)。

適度にクレイジーに、
適当にクレバーに(なれたらいいな^^;)。
今年もノリのいい一年になりますように!

2018.12.08

音のある生活 15 「続けて猫達の話題である。」


こんにちは。先日うっかりテレビに出てしまった(?)若女将です。
このたび西ニャンの長男おんでんが「ことりっぷマガジン」vol.19の表紙に載りました!



大変光栄であります。感謝、感謝。
記念じゃないけど撮影場所で撮影。
やっぱりプロの方が撮ると違いますねぇ…
どこの借りてきた猫ですか的な美猫にしか見えない。




「(ニャーニャー)うちに帰りたいよー、
ニャンコマットがはなのタッペ臭くて乗りたくないよー、
おかげで板の間寒いよー、誰か来てぇー!!」。

おんでんは他の子に比べて猫一倍繊細ツンデレ臆病な性格。
そばにいる時は素っ気ないふりをするのに、少しでも人っ気がなくなると
ピーピー鳴いて、ちょっと窓辺に抱っこして歩いていくだけで
ぎゅーっとしがみついてきます(相当外が怖いらしい)。

ある時は弟に乗っかられ(君達マジで何をしている(苦笑))



ある時はコスプレさせられ、



穏やか過ぎる性格ゆえ割とされたい放題(ごめんよぅ)。
それでも長男の貫禄はしっかり備えていて、
かぐらとはなの喧嘩を仲裁するように割って入ったり、
喘息発作を起こしたかぐらをなだめるように背中を軽く咥えたり、
(本当の意図は不明ですが(汗))
まだ若くエネルギッシュなはなの遊び相手にもなってくれたりしています。



これは↑去年の秋撮影のはなとおんでん。
まるでおんでんがはなをおんぶをしているような様子で寛いでいて、
正真正銘の「お兄ちゃん」て感じでした。
実はおんでんこそが、人顔負けの博愛精神の持ち主なのかも。



今日の1枚は前回に続き、マッシブアタックの「プロテクション」。

MASSIVE ATTACK "Protection" (1994)


PV-Massive Attack "Karmacoma"(Youtube)

前回のコラムで紹介したメザニーンの一作前に当たるアルバムで、
1994年リリース。実はこちら、ラジオで初めて音楽を聴いて記憶に焼きつき、
肝心の曲名が分からないまま実際手に入れるのに何年もかかったという
個人的にわけありの一枚だったりします。
そのラジオとは、知る人ぞ知るNHK-FMの名番組「クロスオーバー・イレブン」。
AZYMUTH(アジムス)の”Light as a Feather”で始まるOPと、
デモリション・ニンジャこと津嘉山正種=サンの渋くて艶っぽい
ナレーションを聴いただけで「ぐわー、懐かしい!!」
…と、思わず叫んだあなたは間違いなく同年代(笑)

洋楽好きな兄が当時番組をテープに録音していて、
私も夢中になって聴いていました。
その中でこのマッシブアタックの曲も紹介されていたのです。
特に印象深かったのがKarmacoma。

♪カマカマ(ファッ?!)邪魔かあんナマ。×∞
注)正しくは「Karmacoma, Jamaica an' Roma.」

アーティスト名が分からなかったので、ひたすら意味不明な
空耳だけで覚えていたというオチ(ノイジーなFMでは↑にしか聞こえなかった)。

そのまま時は流れて十ン年後、Apple Musicの利用を始めて
すぐくらいの頃にSly(オリジナルではなく7"Stonesのリミックス版)を
聴いて、えええこれ誰だ?!良い曲だー!!
…そしてようやくProtection発見。「何だMAじゃん!」
そもそもメザニーンしかアルバムを持っていなかったこと、
それ以前と印象がかなり違うので同じアーティストだと思わなかった不覚が
重なった次第でした。もっと早く出会っていたかった!
さまざまな音楽要素を取り入れた「トリップポップ」と呼ばれる
新ジャンルを確立した完成度の高い一枚です。

どれも良い曲です。ぜひあなたも空耳アワーを(笑)
Wasshoi!

2018.12.03

音のある生活 14 「しかし猫達の話題である。」



雪やこんこん♪



あられやこんこん♪




猫はドテラで




仕事する♪




来年の干支のイノシシ模様が入ったドテラ(ちゃんちゃんこ)を着込み、
ユルく看板猫頑張っているかぐらとはな。

※猫達は現在ストレスがかからないよう“シフト制”にして、
交代で2匹が“勤務”しています。この日はおんでんが非番でした。

初めて出会うお客様に撫でられても全く動じないうちのニャンコ達ですが、
心の中は四六時中至福のご飯タイムを夢見ている…特にかぐら。

減量の為、現在かぐらは食事量制限中。
それが不服なのか、最近ご飯後はいつも猫用ダイニングの前に行き倒れ
(たふりをしているだけなのだが!!)
「お腹が減って力が出ない…」と、まるでアン○ンマンの某モブキャラ
みたいなセリフを無言で訴えてきます。
少しでもネコカリの器を持ちだしただけで飛び起きるので、猫知恵なりの
身体を張った演技とみて間違いありません。



かぐら「おやつまだかなぁ~(チラッ)…」(cv.山ちゃん)
お前はカバオ君かー!

一方はなはひたすらマイペース。



女の子らしいキュートな顔と鳴き声とは裏腹に、
狭い猫こたつ内で兄2匹を尻に敷いて寝るほど大胆不敵。
ご機嫌斜めとあらば、相手が父ちゃん(社長)だろうがカメムシだろうが
ニャンニャン騒いで襲いかかります(笑)
しかもこの頃かぐらたちに負けず劣らずご飯をモリモリ食べるので、
実はかなりのダイナマイトバディ(この子もダイエット対象かも…)。
こんな体で全力タックルされたらオス達ゃ敵いませんわ。

人間の世界で“女は強い”とよく聞くものだが、
まさか猫界でも通用するとは(笑)。

こんなニャンコ達ですが、皆さんいつも可愛がって下さって
ありがとうございます♪





というわけで今日の一曲。

MASSIVE ATTACK "Mezzanine"(1998)


イギリスのグループ:マッシヴアタックの名曲「Teardrop」。
代表作と名高い1998年リリースのアルバム:Mezzanineに収録されています。
どちらかというとジャズっぽかったそれまでの作風と違い、
レゲエやヒップホップの要素を取り入れつつ全体に低音シビれるダークオーラ満載。
20年経っても全く色褪せないかっこいい曲ばかりですが、
エリザベス・フレイザーが歌うこの曲は飛びぬけてメロディーが美しい。

PVがなぜか成長中の胎児の映像(ちょっとグロい…)なので
サムネイルは載せませんでしたが、歌詞の意味の深さと相まって
不思議に強い印象を与えてくれます。
興味のある方はぜひ聴いてみて下さい。
6100万回以上もの再生回数がその人気を物語っています。

2018.07.29

音のある生活 12 「あれだよあれ、元気でるやつ!」




これ↑、なんだか分かりますか?
フライパンで作るちぎりパン。略してフライパンちぎりパン(そのまんま!)。
オレンジページでも話題になったレシピです。
前から作ってみたいと思っていましたが、この間の休館日、
とうとう念願の初挑戦を果たしました!
捏ねる、発酵、成形、発酵…手順は本格的、気分はジャ○おじさん。
まずまずそれらしい形に出来上がったところで気になるお味ですが、
これがこれが、なかなかいける。そのまま食べてもよかったのですが、
今回は子供たちのリクエストで半分をミニメロンパン、残り半分は
トマトバジルピザ風に加工しました。素人作な上、そもそもパンを
作るのは難しいという先入観もあって正直期待していなかったのですが、
こんなにも美味しくできるものなのかと嬉しくなりました。
発酵を経て生地が風船のように膨らむ様子も物珍しく、
作っている間も楽しかった~。

やっぱり仕事とは別に夢中になれるひと時を持つことは大事ですね。
余暇は人生のオアシス。

いやいやいや余暇こそがメイン仕事はサブだ!


しかし現実はフルタイム子育て真っ最中。
まともな余暇タイムなんて当分望むべくもなし…。
だからこそ、こういう小さな幸せを一日のどこかに添えて
「明日も頑張ろう」と前向きに思いなおす今日この頃です。
(次回は自分好みのテイストに加工しようっ)



さて、今回も2週連続で音生活シリーズで参りたいと思います。
(実は忙しくて全く外出できません…つまり取材に行くチャンスがない(汗))

思うように物事が進まなくて凹んだ時、
失敗して落ち込んだ時、
悲しさで心がふさいだ時、、、
人生うまくいかないこともいっぱいありますよね。

そんな時、メンタルに喝(と笑顔)を入れたくて私がよく聴いていた
(今も聴いている)曲をご紹介したいと思います。

今回のテーマは「あれだよあれ、元気でるやつ!」
名前はど忘れしても歌える、踊れる、元気出る!!


1.Marilyn Manson "The Fight Song"



初っ端からこれを持ってきてしまいました。
私は多分相当疲れています(笑)
アメリカロック界のレジェンド:マリリン・マンソン様の4thアルバム
「Holy Wood」からの1曲です。
ヴァイオレンスな反キリスト教(反社会)という強固なスタンス、
(最近は落ち着いたものの)ライブパフォーマンスのとんな過激さ…
思想以前にいろんな意味で毀誉褒貶(きよほうへん)が激しいお方ですが、
名前くらいはご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
Holy Woodにはサブタイトルが付いており、
In the shadow of the valley of death(死の谷の影にて)…。
アルバム全体が死や虚無感をテーマにしているしだいたいジャケ絵から
もうエライことになっていますが(同時期の他のアルバムはもっと怖い)、
The Fight Song自体は非常に聴きやすい方に入ると思います。
コロンバイン銃乱射事件での批判に対する彼なりの答えがこの歌と
言われていますが、ある意味現実的なファイトソング。

PV↓も秀逸。




ギンギンパンクなお兄ちゃん達がずぶ濡れ&泥まみれになりながら
ひたすらアメフトを続ける中、これまた一緒に雷雨に打たれてシャウト
しまくるマリリン(のバックでギターを掻き鳴らしているジョン5)が
やだらカッコいい(ちゃんと褒めてます(笑))。

歌詞の中の"You"は、社会の不条理でも、記憶の奥底で渦巻く悔しい思い出でも、
いつまでもぶり返す虫さされのかゆみでもかまいません。
シチュエーションのまま、貴方の心に火をつけて下さいませ。


2.Fall out boy "Phoenix"



シカゴ出身のロックグループ:フォールアウトボーイの1曲。

Put on your war paint(戦いの準備を!)から始まるパワフルなロックで、
これまた燃えるかっこいいナンバーです。

PVはこちら↓

You know time crawls on when you're waiting for the song
to start So dance alone to the beat of your heart
(曲の始まりを待っているうちに、時はじわじわと進んでしまう 
だから勝手に踊り始めろ、自分の心臓の鼓動に乗せて)
この歌詞がたまらんのです。
栄養ドリンクは手元にないけど今すぐブレイブを増幅したい時にオススメ。
ちなみに同じアルバムに収録されているYoung Volcanoesも大変オススメ。
明るくポジティヴシンキングな曲で、思わず一緒に口ずさみたくなります。
(私はかつてYoung VolcanoesをLINEのトップに貼り付けていました。↑)

3.The prodigy "Get your fight on"



イギリスのベテランテクノ-クラブ系バンド、プロディジーの1曲。
激しい打ち込み電子音とパワフルで単純明快な歌唱がいつまでも耳に残る名曲。

PV↓

(リアム「過激なライブ映像&フラッシュが凄いから明るい所で観てね!」)

Get your fight onにかぎらず、これが収録されているアルバム
「The Day Is My Enemy」は全体的にアドレナリン炸裂ナンバーだらけ。



(ジャケットのキツネ(?)がうちのはなちゃんにしか見えない不思議(笑))



しかし実は、the Prodigyの作品では1997年リリースの「The Fat of The Land」
の方がよりオススメ。
全世界で1000万枚のセールスを記録した名アルバムです↓



こっちは音楽性が非常に高く、それでいて青筋立ったパワー満点の
メロディーライン&ビートが目白押し。
よく分からないうちにごいすー元気玉を注入されること請け合い。
目印はハサミを振り上げている蟹(大量の方推奨)のジャケット。
ぜひ聴いてみて下さい~。


4.Fatboy Slim "weapon of choice"




ビッグ・ビートの大御所:ノーマン・クックことFatboy slimが
2001年にリリースしたシングル。これまで紹介した曲のような青筋ものではなく、
歌の意味云々でもなく…



↑↑とりあえず頭をからっぽにして、このナイスミドル(シニア?)な
クリストファー・ウォーケンのキレッキレなダンス観て元気出してくれ!
と声を大にして宣伝したい一発芸ノリの一曲。

ロケ地はLAに本当にあるホテルだそうですが
(良い子は絶対に真似しないでね(汗))、
吹き抜けに至っては唐突にダイブ&じゃーーーんプもかまします。
なんだろうこのイっちゃってるなりのデジャヴというか親近感。
真夜中の新宿にこんなほろ酔いおじさんがいたような気がする。
(いるわけないだろう(笑))
因みにPVのウォーケン氏は当時58歳。
元々舞台俳優出身でダンス経験は大変豊富な方ですが、それにしても若い。
Weapon of choice(要は必殺武器)とは実は彼のことなんじゃないかしら。
聴き終えた頃には嫌なこともくよくよした気持ちもほぼ忘れられます。
息抜きのつもりでどうぞ!

なんてったって"Why try harder(マジにならなくていいんだよ。)"


5. 新居昭乃 "金の波 千の波"



最後にご紹介するのは、これまでのアーティストとは180度ジャンルが違う曲。
以前地元のラジオ番組でゲストにお招きいただいた時にも
リクエストさせてもらった思い出の曲です。
以前放映されたTVアニメ「Aria the Origination」のエンディング・テーマで、
水と光のように心がきらきら輝きそうな素晴らしい歌。
例えるなら、乾いた大地が瑞々しい緑の草原に変わってゆくような、
ゆったりとしたヒーリングのイメージ。

PVはありませんでしたがYoutubeのリンクを貼りました。


新居昭乃さんは30年以上のキャリアを持つシンガーソングライターで
(アニメ・ゲームのサントラでもよく登場)、透明感のある歌声…
何年経っても衰えない驚きの声質と、この世とも異世界ともつかない
独自の世界観を持つ楽曲が特徴です。
楽曲提供としては手嶌葵さん歌うゲド戦記のEDが有名かな?
私も30年近くファンで、どのアルバムもとにかくお気に入り。
CDを買い求めてまで聴き惚れる数少ない日本人アーティストの一人です。
いやなことで傷ついてしまった時には特にお薦めの1曲。

いかがでしたか?
先週のJerusalemとはまるで別人のようなラインナップだらけですが(苦笑)
音楽の無限の魅力は人の数だけたくさんあって、楽しみ方も受け取り方も
さまざまあっていいと思います。

2017.08.08

音のある生活 2 Saltillo



毎日暑いですねー。
台風は来るし、梅雨が明けた割に湿気が多く、さっぱりしない天気が続いております。
なかなかじっくり音楽を聴く暇がないまま走り回っておりますが、
皆さんお元気でお過ごしですか?



前回のコラムでは中世の宗教音楽やヴェルディのオペラ、
伊福部さんやバルトークなどなど、紹介したくてもしきれなかった
名作曲家さんが沢山いて(あれだけアルバムを紹介したにもかかわらず)
個人的にかなり消化不良でした。


一発目が守備範囲の広すぎるクラシックだったせいもありますが、これ明白。
ジャンルごとにダラダラ書くと絶対に一発で終わらないし書ききれません(汗)
特に好きなアーティストが集中している
エレクトロニック⇔アンビエント⇔エクスペリメンタル
この辺の境界線がイマイチよく分からないので、
思いつくままに1枚(あるいは1アーティスト)ずつ紹介していこう~と思います。
当然ジャンルはランダムになるので、Apple Musicを参考にしながら
コラムカテゴリで振り分けていきます。ご参考までに。







今日はアメリカのSaltilloをご紹介。


Saltillo 「Ascension 」


アメリカのイラストレーター兼ミュージシャン、本名メントン・j・マシューズ3世が
今年5月にリリースしたばかりのアルバム(4作目?)。
日本ではまだ殆ど知られていないアーティストです。私も最近知りました。
彼の出身地であるミシシッピ州にSaltilloという街が実際あり、多分これが元ネタかと思います。
しかし肝心の発音が分かりません(笑)どなたか教えて下さい(笑)


メントン氏は長年イラストやアメコミの作家(つまり漫画家)としてキャリアを
積んでいましたが、タトゥー師もしていたり、弦楽器各種からギターから
ピアノまで弾きこなし、果てはアルバムまで出してしまうという星野源さんのような多才の持ち主。
しかしその風貌はまるで晩年のトルストイかリーランド・スカラー(米国のベーシスト)…
まだ40代そこそこなのにスキンヘッドに長い髭という衝撃的なルックスで、
見た目極めて年齢不詳です。
その道を極めると人は(見た目も)仙人になりたくなるのだろうか。
本業がイラストレーターだけあって、1stアルバム以外はすべて彼自身が
描いたもののようです。どのアルバムのジャケットもダークオーラ全開ですが、
上記アルバムの黒い人物とカラスのモチーフはなかなかお気に入りのようで、
最近よく描いています(詳細はInstagramで)。
曲調もイラストよろしく全体的に暗め。時に激しく、メロディック。
その独特のスタイルや志向は、同じくアメリカのゴシックファンタジー作家:
ジョゼフ・ヴァーゴを彷彿とさせます。ジョゼフ氏もNox Arcanaという
音楽ユニット名で何枚もアルバムを出しており、ゴシック好きさんにはたまらない
オーラを放っています(Nox Arcanaは国内でもネット販売していて手に入りやすい。
もしかしたらこっちの方が有名かも)が、ジョゼフがBGM的なサウンドなのに対し、
Saltilloはより踏み込んだ音楽性を持っているといえます。


曲中そこかしこで聞こえる弦楽器の妖しげな旋律。その道を極めたわけではないので、
彼の弾くバイオリンやチェロの音色は決して超絶技巧ではありません。
どちらかというとヘタウマ(失礼)。にもかかわらず重みのあるリズムや楽器使い、
意味深い歌詞やセリフなど、底知れない才能を感じます。


どのアルバムもインストが多く、歌詞のある曲は少なめです。
2ndアルバム「Monocyte」のIf Wishes were Catholicsでは、
メントンの奥さんが歌っています。ややエフェクトがかかっていますが、
愁いのある歌声がとても好みです。聴きごたえがあります。
また最新アルバムのfloodではリチャード・ウォルターがボーカルで参加していおり、
歌詞の意味含めさらに方向性が明確になっています。


「本来あるべき世界(自分自身)へ、これまで疑問すら抱かず、
小さく埋もれていた場所から洪水のように打ち壊し、どうか導いてくれ」



英語力がなければ英国分解にもうわしくないのでこの意訳はかなりテキトーですが…
アルバムのタイトルにふさわしい内容。
彼の音楽は不思議と印象に残るのです。何かが心の琴線に触れる。

因みにどの曲もiTunes Storeで購入可能です。レビューはまだ無(!!)。

コラム内検索