若女将コラム

日々西屋と山を駆け巡る湯守兼女将による、自由奔放すぎるコラム改めエッセーコーナーです。
人生は奇想天外に生き抜こう。趣味のことや日々思う事etc...ほぼ西屋に関係ない話題ばかり載せています。

若女将エッセー

2022年03月

2022.03.28

帰ってきた"今"!

 「女将さん!ごめんなさい間に合わない!
"退院"は4月上旬になりそうです…!!」

と、先週の半ば過ぎに三原さんから連絡があり、
「…もはやこれまで!!」
と諦めていた私の腕時計。

なんと、

土曜日に突然帰ってきました!!!!



ちゃんとバンドの傷はそのままに、文字盤含む心臓部がバッチリ
新品になって帰ってきました。
めちゃくちゃ嬉しい…。



メーカーさんが、ちゃんと古い枠も一緒に送り返してくれました。
無事に直ったという何よりの証拠です。
会ったことはないけれど、直してくれた職人さん、本当に
ありがとうございました。

旅先で突発的なアクシデントに見舞われても、これなら心置きなく
時間を味方に付けられる。
元気100倍あん〇んまん。



相変わらず白布は周り雪で、



春の気が森の深部にも届きつつあるとはいえ、やっぱり雪で、
日中の気温が0度すれすれなんていう寒さの白布。
この状態で、西日本の「気温20度」を想像して
着ていく服を選ぶのがまぁ大変です。
普段着が作業着か着物しかないという縛りも服選びの困難さに拍車を
かけました。旅程を組むよりぶっちゃけ大変だったかもしれない。

でも、なんとか身体を壊すことなくここまできました。
あとはしっかりと、その景色を、経験を、心に焼き付けるのみです。

全てはこれからのために。
行ってきます。



今日の1曲

Nobody Compares to you(feat.Katie pearlman)

Gryffin(2020)


↑和訳バージョンがあったのでリンクを貼りました。

Gravityというアルバムに収録された1曲。
最近この曲をヘビロテしています。失恋の歌っぽいけれど、
何となく「過去に囚われず今を生きろ」というエールにも聞こえます。
日本の歌と違って言葉に縛られないおかげか、洋楽は解釈に幅が持てて
好きですね。耳コピして時々口ずさんでいます。

'Cause it's your face that I miss
Your lips I wanna kiss

…好い。



2022.03.25

米沢のいい所あれこれ 【第40回:「Cafe Laboratory」】


探さない、待つの。

婀娜(あだ)っぽいスーツを纏い、カッコよくこの決め台詞を
放つアメリカンテイストな女性芸人さん。いましたよね。
普段殆どテレビを観ないせいで、私ときたら肝心の名前が
思い出せません。皆さんご存じですか?
確か横文字が入っていたような。
ゆりやん・レトリーバー?
まつこ・デラックス??

なんてことない気もそぞろ。
カウントダウン時計待ち。



さて今日は、「米沢いい所あれこれシリーズ」です。
キリよく今回は第40回目!!
米沢市中央にある「Cafe Laboratory」
(地元民からの愛称は「カフェラボ」)のご紹介です。




(↑息子が店内で撮影した一枚。親バカですが、すごくよく撮れて
いたのでトップにもってきました!)

Cafe Laboratoryは、旧東京第一ホテルと
キムラ(スーパー)中央店が並ぶ交差点の一角にあるお店です。

この辺りは、かつて若者が多く賑わう米沢随一の繁華街エリアでした。
しかし時代と共に人口が流出し、ドーナツ化現象よろしく
今ではすっかりシャッター通りとなってしまいました。

オーナーの完戸(ししど)修平さんは、そんな寂しい場所に
街を面白くする強力な最初の点を
という強い目標を掲げ、お店だけでなく、街の景観も意識した
カフェにしたいと、前の建物の持ち主の理解や多くの仲間の協力を
得て、2011年11月にオープンしました。
(詳しくは彼の著書に記されています(Kindle版)。)



お店のある建物は、もともとは洋服店でした。
縦長の窓がどことなくレトロな雰囲気です。
1階に雑貨&古着屋さん、2階が主にカフェスペースという造りです。




カフェの入り口は南側の通りに面した駐車スペースにあります。
ちょっと引っ込んでいるので、うっかり通り過ぎないように!!




手作り感を残しつつ、とても雰囲気良くリノベーションされた店舗内。
オーナーさんはアメリカで生活されていたことがあり、彼の持つセンスが
そこかしこに生かされています。カフェというより、それこそ海外の
おしゃれなインテリアショップにいるようです。

椅子やテーブルも一つ一つ形が違うのですが、
全然ごちゃごちゃしていません。



カウンターがこれまた素敵です。どことなくオールドアメリカンなイメージ。
洋画のワンシーンに出てきそうです。他のお客様がいらっしゃる手前
あちこち写真を撮ることは憚られましたので、これはぜひ直接
足を運んでみて頂きたいところです。

ところで、Laboratoryといえば日本語で「研究所」を意味します。
このユニークな店名は
「コーヒーやカフェを研究して、最適化を続ける実験室のような店にしたい」
という思いから名付けたのだそう。オーナーさんに教えて頂きました。



お店の一角にはちょっとした雑貨コーナーがあるのですが、その
右上の看板には「第二実験室」と書かれています。
何しろ見ていて飽きないお店なのです。

この日は息子とお店を訪れました。
春休みに入ったばかりの時期ということもあって、
部活帰りの高校生や学生さんと思しき若い世代が次々に
お店を訪れていました。
すごいなぁ…今までこのエッセでいろんなcafeを紹介してきましたが、
ここまで客層が若いお店はちょっと記憶にありません。

さてさて、この日注文した気になるメニューは。



息子はミートボールのプレートをオーダー。



私はクロックマダムを単品でオーダーしました。
四つ切のトーストに載ったとろとろの目玉焼きが美味!
そして、右がカフェラボ自慢の手作りケーキ。
この日はベイクドチーズケーキでした。盛付がとてもお洒落です。

はい、写真が下手くそでごめんなさい。
いつも言い訳していますが、料理の写真を撮るのは本当に苦手です。
ちゃんと食べる前に撮っているから、どうか赦して。

お店の公式Instagramでは、毎日ケーキやカフェなどの写真が
UPされています。大変にハイセンスなので、どうかそちらも
ご参照くださいませ。
ケーキは日によっていろんなバリエーションがあるようです。
訪れるたび新しい出会いが待っていることでしょう。

最後になりましたが、実はこちらのお店、
夜はバーとしての顔も持っているのです。
コロナ禍ですっかり寂しくなった米沢の夜の街ですが、
その中で煌々と灯をともすカフェラボの存在は、
地元民の大切な拠り所ともなっています。
夜はなかなか街には降りられませんが、
いつか行ってみたいものです。

皆さんも、よかったら足を運んでみて下さいね。

PS:オーナーの完戸さん。ラテアートに全集中真っ只中
だったにもかかわらず、突然の無理なお願いにOK頂き、
ありがとうございました!

【cafe Laboratory】
〒992-0045 山形県米沢市中央3-10-23
電話 0238-21-7557
営業時間 11:00~23:00(ラストオーダー22:00)
駐車場 店舗北側に3台分、焼肉ソウルの東側に6台分。
※お店の北側は交差点が非常に近いため、やや難易度高めです。
焼肉屋さん側の方が停めやすいかもしれません。
万が一「満車だ!」という時は、ナセBAの駐車場(有料)という
手もあります。歩いて数分です!




※ 

今日の1曲(初!長男セレクト)

"Rather Be"

Clean Bandit(2014)


↑Rather BeのPV。清潔な盗賊…直訳すると意味がえぐい(笑)

イギリスのグループ、Clean Banditのデビューアルバムから。
Ratehr Beは特に人気が高く、4週連続で全英No.1のヒットを
飛ばしました。ポップテンポなデジタル音源とキャッチ―な
ボーカル、バイオリンやチェロと言ったクラシックの音色が、
何というかごった煮のように融合した面白い一曲です。
真夏の東京をロケ地にした平和でシュール(?)なPVも必見。
全体的にボリュームのあるアルバム構成で、
様々なゲストボーカルが各々の個性を発揮しているのも魅力的です。
プレイリストを聴くような感覚でどうぞ!

2022.03.19

大切な"今"を連れて、いざ千年の都へ


グレーのフキダシに淡々と打ち込まれた、
スマホのショートメッセージ(現物)。

一言一句、ここまで凝視したのは初めてかもしれません。


先日、私の腕時計が突然狂いだしました。
日付と曜日が、存在しないカレンダーのどこかを頑なに示し、
文字盤脇のモード切り替えボタンも一切反応を示さなくなりました。
どこに行くにも腕時計装備が欠かせない私にとって、正確な時刻を
確かめる術を失うのは片腕を落とされたも同然です。
もちろん一大事。
すぐに、腕時計を購入した市内の三原堂さんに持ち込みました。
そして待つこと数日。送られてきたメッセージが、冒頭の通りです。

三原堂さんは、人生で初めて眼鏡を求めた時から何年もお世話に
なってきたお店です。仕事のきめ細かさはもちろん、
接客にかける姿勢もとにかく丁寧で、お店で世間話をしながら
過ごすひとときはひそかな癒しともなっています。
今回故障したのは、その三原さんのイチオシで求めた腕時計でした。
だから迷いはありませんでした。
私はすぐに返信しました。

「修理をお願いいたします。本当の寿命が来るまで
肌身離さず身に着けたいと思います。」



↑件の腕時計。たまたま故障前に撮った一枚。
結局メーカーに入院することになりました(泣)
腕の青タンはじゅかしー。湯守作業中に梢から落ちてきた氷塊のせい。

「中身をいじるどころか総とっかえときたら、ほぼ買い替えと
一緒じゃないか。それでも直すんだ?」事の次第を告げた私に、
主人は特に感慨を抱くこともなくそう言いました。
そこまでお金がかかるなら、いっそ買い替えてもいいんじゃないの?と。
むべなるかな。
今どき、時間を確かめる機能を持った代替品(なんなら腕時計より
はるかに高機能)なんていくらでもあるし、純粋に道具でいいなら、
さっさと手ごろな新品に買い替えるのもアリだったでしょう。
でも、違うんだ。
モノがモノ故、修理金額がある程度嵩むだろうことは最初から
予想していました。大事なのはそこじゃありません。
うまく言葉では言い表せませんが、私は、その時計だから手元に
置いておきたいと思ったのです。365日、休むことなく一緒に
過ごしてきた苦楽の日々の記憶は、バンドのそこかしこに細かな
傷となって刻まれています。
たとえ一番大事な心臓部が入院先のメーカーに引き取られて
しまっても、「私の時計」のまま手元に戻ってきてくれると
いうのだから、十分修理代を払うに値するというものです。

その感情を表す言葉を知らなくとも、
自分の"今"にいつも寄り添ってくれる大事な時計。
そんな相棒を連れて、私は京都へ行くと決めているのだ。


というわけで・・・・
ついにカミングアウトするときが来ました。


私事かつ唐突ですが、今月末から約一週間、私は子供達2人を
伴って、奈良・京都へ旅立ちます。

…えー、色々ツッコまれる前にとっととフラグ回収します。

なぜ京都。 まぁ聞いて。

当初の目的は「日本庭園に強い憧れを持つ息子に、そろそろ
進路を見定める上で、将来へのヒントとなる"本物"を
春休みの間に体感させる」ことでした。
そして、私。書道(かな文字)を学習するうちに、
「古典文学が数多く生まれた地に赴き、千年前の人々が見た
景色や心に触れてみたい」という強い願いが去年からふつふつ
湧いてきたこと。
2つのベクトルの先が京都にぴったり重なったわけです。

もひとつ回収。

なんで今。 まぁ聞いて。

ご存じの通り、今年に入ってから様々不穏な出来事が続き、
かなり世の中騒然となっております。
子供達の通う学校の先生も、春休みに入るのを前に
「(コロナ的な意味で)不要不急の遠出はまだ望ましくない」と
告げていたことも、正直快く思わない方もいるであろうことも、
よーく理解しています。

さればこそ私は問い返したい。
じゃあいつなら良いのかと。
コロナの国内新規感染者数が限りなくゼロになってから?
世界に平和が戻ってから?
そんないつ来るとも分からぬ日を延々と待っていたら、
次の冬が来る前に国内観光地の多くが再起不能に陥るだろう。

1933年、世界恐慌の傷跡も癒えない混乱の最中、アメリカ合衆国
第32代大統領に就任したフランクリン・ルーズベルトは、
就任演説でこう述べました。



私の好きな名言の一つです。
(敬意をこめて画像ごと作りました。データ元はウィキペディア。)

暮らしに余裕がなくなると、人は大抵必要としなくなったものから
切り捨てていきます。そうでなくとも、これだけ暗いニュースが立て続けに
報道されれば、経済事情がどうであれ、晴れやかに観光しよう、なんて
気持ちだって湧いてこないと思います。前回も同じようなことを書きましたが。
ならば温泉旅行は?
かつては行楽の代名詞のひとつだった温泉の旅ですが、今や世の中の煽りで
下火モード。このまま状況が好転しないまま、
やがて、要らないものとして忘れ去られてしまうのだろうか?

私はふと考えました。
西屋、そして白布の温泉を愛おしく思う気持ちに一切の偽りはありません。
宿の灯が消えない限り、湯守として最後までこの地を離れない覚悟です。
しかし、コロナ禍が社会の在り様を大きく変えて約2年。
あまりにも狭い世界に閉じこもっているうちに、
西屋と私の何たるか、
何を守り、伝えるべきなのか、
お客様(特に常連さん)は何を求めて幾たびもここを訪れて下さるのか。
いつの間にか、きちんと言葉や行動で表現できなくなっていたことに
気が付きました。

私にとって温泉とは何か。旅とは何か。もとい、人生とは何か。

故障して手元から離れて初めて、腕時計への愛着を再認識したのと
多分同じです。当たり前のように近くにいすぎて、見失ってしまったもの。
とても大事なもの。

ならば一度、思いっきり今いる場所から遠く離れてやろうじゃないか。

人生はよく旅に例えられます。
2泊3日の物見遊山ではありません。
まさに、生まれてから死ぬまでの長い長い旅です。
目指す目標に至るまでの道のりの、なんとややこしく遠いこと。
その旅の大義を、極端な話、一行で言い表そうというわけです。
多分すぐには見つかりません。
今だって、頭の中がまとまらない言葉の切れっ端で大渋滞です。

それでも、私は答えを見つけると決めました!!
そのヒントを得るためのセルフ・バシルーラだよ!!!

つきましては、誠に勝手ながら
3月29日~4月6日迄、西屋は1週間休館日(日帰り入浴のみ営業)と
させて頂きます。完全留守ではありません。主人が残ります。
誤解なきよう!決して置いてくわけじゃありませんからね!!!
本人の意向です!!!!!!!

もちろん、スタッフのみんなにも主旨は伝えました。
休みの間は家族と団欒するもよし、
なかなか帰れなかった遠い実家に帰省するもよし、
それぞれの気の向くままに、ゆっくりと自分を見つめ直す
大切な時間を過ごしてほしいと。

今回は、今までの人生で一度も経験したことのない旅のかたちに
するため、ど素人根性で旅の計画を立てました。
旅先の土地勘が全くないのはもちろん、利用する交通機関も、
宿泊先も、敢えて今まで選択したことのなかった手段を取っています。
お客様を普段迎える旅館の女将が、経験値ゼロのまま
子連れで1週間の旅に出る。すでにハプニングの予感…否!
絶対得難い経験になると確信しています。
出発まであと約10日。
身体を壊さないように十分注意して、その日を待ちます。
だから…早く帰ってこい…私の腕時計…(汗)。

※今日の一枚

毎度おなじみ、その日の気分が全てを支配する
闇鍋ジャンルコーナー。

Symphoney No.8'The Journey'

Einojuhani Rautavaara
New Zealand Symphoney Orchestra & Pietari Inkinen(2008)


↑リンク先はヘルシンキフィル版です。全曲ぶっ通し。

このコンテンツでも何度か紹介したことがある、
フィンランドの作曲家E.ラウタヴァーラ。交響曲第8番は、
彼が生前最後に作曲した交響曲です。
副題は"The Journey"。直訳すると「旅」ですが、
ググってみたところ、英語圏では、Trip < Travel < Journeyと、
旅する期間の長さによって使われる単語が違ってくるそです。
この交響曲のテーマは、ニュアンス的に「人生(=旅)」という
意味合いが強いように感じます。緩急の付け所が面白く、
なぜか第2楽章がFeroce(伊:荒々しく)。ちょっと焦ってるというか、
若木の至りを表現したかったのかしら。

神秘的ながらも解釈しやすい展開、
オーケストレーションの美しさはさすがラウタヴァーラです。
そんでもって最終章は初っ端からやたらカッコいいです。
もはやどっかのヤバい映画のラストシーン(?)みたいに
カッコいい。まさに旅(語彙力)。できれば4楽章、
コバケンじゃないけど最後の30秒だけでもいいから聴いてみて。

2022.03.12

米沢ラーメン巡り 【第12回:かわにし食堂】


積み。





…この後まもなく2冊追加予定。みんな大好き"密林"経由で。
ヴァー。
ま、間違っても"詰み"じゃないからね?!頑張って読んでるからぁあ!

くどいようですが、私は基本的に走りながら考える人間です。
なぜか?いちいち始める理由を考えるのがめんどくさいから。

SNSで話題になった本から、信頼しているコンサルさんのおススメまで、
必要となる知識をしっかり得るために、苦手意識もためらいもかき捨て、
あれやこれと本を買い込みました。すべては書籍化という目標のため。
図書館で借りた本もちらほら混ざってますが、んー…これは息抜き用だから
気にしないで!
万葉集ェ……(笑)

といっても、今月中に全部読破するのは…無理ね(キッパリ)!
一気に詰め込もうものなら、インプットする前に脳みそが処理落ちする。
勿論読破した本もありますが、既に痛気持ちいい「無知の知」にゆるーく
ビンタされ続けています。まして、一人で黙々と取り組んでいると、
ついつい誰かと…そう、既にはるか上?先を行く著者のような人達…
彼らと比べて、今の無力さについ凹みそうにもなっちゃいます。
そこ、無駄にエネルギー放出するところじゃないと分かっているはずなのに。
悪い癖よ。

でも、そんな弱い自分を責めるようなことは、もうしないと決めました。
なぜなら、私には目標があるから。

  七転八倒 つまづいたり
ころんだりするほうが 自然なんだな
人間だもの 
(by 相田みつを)



今回は、久しぶりのラーメン屋さんのご紹介です。
地元の"美味しい”を私なりの目線(と気まぐれ)で紹介してきた当シリーズも、
なんだかんだで12回目。まだまだ回り切れていませんが、
少しずつ自身で足を運んで、その魅力を紹介していければと思います。

今日ご紹介するのは「かわにし食堂」



地元の方のリピート率が極めて高い、知る人ぞ知る名店です。

かわにし食堂は、米沢市東部、長手という地区にあります。
メイン通りからだいぶ外れた住宅街の中に突然現れます。
もちろん写真の通り看板はありますが、




外観は一般の住宅とあんまり見分けがつきません。
市街地方向(写真右奥)から店を目指すと、なお入口が見えにくいため、
初めて行く場合、ナビなしでたどり着くのは至難の業。

それでも、昼休みの大工さんからサラリーマン、若いお姉さん方まで
ひっきりなしに足を運ぶわけです。気になるでしょ?




一般家庭を改装したようで、店内はとても田舎懐かしい雰囲気。
入口近くにテーブル席とカウンター席が若干数、あと大半は座敷席です。




メニューはこちら↑

私がいつも注文するのは中華そばです。
あっさりした味で、とにかく食べやすい!

でも、今回は妙に「辛みそラーメン」が気になりまして。
エッセ書くし、初挑戦で変化球行ってみよー!と、
つられるままみそラーメンをオーダーしてみました
(おーい辛みそじゃないんかい(笑))。




じゃーん。
写真では分かりにくいですが、
いろんな野菜がどっさり乗っています。
シャキシャキのもやしがたまりません~!
ちなみに黄色く細いものは、なんと錦糸卵。ちょっと珍しい?!




麺は、米沢らーめんにしては割と細めです。
メニューに書いてあった通り、ほんのりピリ辛のお味ですが、
不思議なことに、そのピリ辛の後からほんのりとしたみその甘みというか、
旨味がやってきます。ボリュームのある量ですが、
スープがあっさりしているので、さらさらと食べられます。
美味です。

ちなみにみそラーメンは辛み抜きでもオーダーできますので、
お子さんや、辛くないみそラーメンが好みの方も安心です。
逆にパンチのある辛さが欲しい方は、最初から辛みそラーメンをどうぞ!!
どれを選んでもハズレがないので、ファンが多いのもうなずけます。
ぜひ一度足を運んでみて下さいね。










↑駐車場。ラインが…見えない!!!

【かわにし食堂】
〒992-0113 山形県米沢市長手1153 
電話 0238-28-1000 
営業時間 11:00~15:00(昼間のみ) 
定休日 毎週水曜日 
駐車場 お店の脇に駐車場があります(写真)。
十数台くらいのスペースですが、12時台は激込みするので要注意!




今日の一曲

”The Sign”

"Happy Nation" Ace of Base(1992)


↑公式ようつべチャンネルより、The SignのPVです。
うわー懐かしい~。

スウェーデン出身の兄姉妹+お友達の4人グループ、
Ace of Baseの大ヒット曲。メンツや知名度の高さから、
同国出身のW兄弟姉妹グループABBAの次世代みたいに
言われていました(うろ覚え)。
全英シングルチャートでぶっちぎりのNo.1を独占した前作
「All that She Wants」と併せてリリースされたアルバム
「Happy Nation」は、史上最も売り上げたファースト
アルバムとしてギネスブックにも登録されています。

日本でもかなりヒットしたので、曲を聴くと「これかー!」と
思い出してもらえるんじゃないでしょうか。
当時私は兄からアルバムをコピーさせてもらって聴いていました。
青春のアルバムです。
収録曲はどれもポップで魅力的ですが、なんといってもこの
The Signが歌詞の解釈も比較的わかりやすくて、一番好きでしたねぇ。

曲中の"You"が誰を指しているのかは、
いまだにサッパリ分からずじまいですが(笑)

2022.03.07

Dr.スランプ女将ちゃん(?)-後編その2

前置きナシで一気書き。

 


4.きっかけは、だいたい突然やってくる

あれこれうだうだ悩み、いよいよ坂道をころげつつあった
去年の暮れのこと。旅行作家で旅行に関するライターをされている
野添ちかこさんから、突然一通のメールが届きました。
内容は、旅行雑誌「旅の手帖」への掲載依頼でした。
メッセージの中で野添さん曰く、
「全国でも女性が湯守をしている宿なんて殆ど聞いたことがない。
そのスタンスに深く関心を抱いたので、連載コーナーで旅館…
というか、あなたのことを紹介させてほしい。」

私???

きっかけは、他でもない、このエッセーを読んだことだというのです。

実はこれまで何度か、「このページをまとめて本にしたら?」と
声をかけて頂いたことがありました。
その時は「んー、せいぜい自費出版ならありかもしれないけど、
そんな中身あるコンテンツじゃないし、売れるようなもんじゃ
ないだろうから無理…」
と、まるで本気にはしていませんでした。

しかしよく考えたら、数年前にもNHKのニュース番組で湯守について
取材を受け、詳しく取り上げて頂いたことがありまして。
やはりこちらも、きっかけはこのエッセーでした。

私にとっては純粋な驚きでした。こちとらど素人、
相手はプロのライターさん。
一体ぜんたい何が彼らの目に留まった??
いくら考えても、本当に分かりませんでした。


3.何のためにエッセーはじめた?なぜ続けた?(③)

ここで漸く前回の③の回収です。
初心を思い出すために、一度時間を巻き戻してみました。
そもそもこのエッセーコーナーをなんで始めたのか。





↑栄えある(?)我がエッセ第一号。
毎週火曜日更新とか猫の日常とか堂々と宣ってる。
ウソつきめー(笑)!!

このページは、西屋のサイトが現在のデザインになった直後から
存在していました。とりあえず地元のお店やスポットを紹介して
いこうかな~、くらいの軽い気持ちで引き受けたのが最初です。
ただし私は、このコーナーを受け持つにあたって、
一つだけ心に決めていたことがありました。それは、
「絶対に旅館らしい話題は書かない!」こと。

例えば「季節の料理が〇〇になりました~」とか
「地元の郷土料理のご紹介」とか
「館内をリニューアルしました~」みたいな、
どこにでもありがちな平凡な話題は絶対に、
絶対に載せないと内心誓っていました。だってそんなつまらん
内容じゃ、誰よりも私が飽きて続かなくなる。そう判断したからです。

そもそも自社HPって、
自分の会社やお店の存在を遠い地域の人にも広く知ってもらい、
商品のよさやイメージ、魅力を伝えることで売り上げに繋げる
ためのツールですよね。旅館もその例にもれません。

皆さんは、旅行計画を立てる段階で宿泊先が全く決まっていない
場合、どうやって実際に泊まる宿を探して決めますか?

はじめは「どっか温泉行きたいな~」くらいのざっくりした
動機からスタートするのが一般的かと思います。
そして、「米沢牛食べたい」「こんな体験ができる」
「近くで観光したい場所がある」「鄙びた旅館に泊まりたい」
と徐々に旅行先でしたいことを取捨選択しながら、目的地を
絞り込みつつ最終的に宿泊する宿を決める…という流れが
だいたいのパターンではないでしょうか。
もしもその目的エリアに、競合する旅館がたくさんひしめいて
いたとしたら…。あなたならどうしますか?

ここでよく利用されるのが、じゃらんや楽天みたいな
ポータルサイトです。好みの条件で手軽に宿を絞り込める上、
値段も口コミも一覧で見比べられるからホント便利なツールです。
あとはお客様自身の好みや予算etc.に全て委ねられるわけです。
が、つらつら見ているうちに、だんだんどの宿も似たり寄ったり
だなぁ(特にイメージ写真)…なんて思ったことありませんか。
プランの内容や特典や料金もそうなんですが、規格が同じ
ポータルサイトの中では、やっぱりどうしても宿を絞り切れない、
なんてこともあると思います。

…もし私だったら。
迷った末の最終判断材料として、直接各宿のHPに訪れます。
というか、旅行に行こうとするたびに毎回自社サイトに行ってます。
西屋のサイトのアクセス解析を辿ってみても、それと思しき経緯で
サイトを訪れた人が一定数いるのが分かります。

そう、ここが勝負どころなのよ。

だから私は、エッセー(旧コラム)から旅館らしい話題を徹底的に
避けたのです。特に意識して目指したのは、

1.とにかく旅館のイメージからほど遠いコンテンツにする 
2.旅館でなく自分をキャラ立ちさせる
(一般的な"旅館の女将"にありがちな貞淑な(?)イメージを
何故か片っ端からぶっ壊したかった) 
3.キャラ立ちするのだから、自分が思う事、好きなものを
のびのび自由に書いていこう 
4.観光情報を提供する有用な役割も担わせる(第一号の中身)
→しかし平たい文章にならないよう余所者目線を前面に出して、
地元の観光スポットやお店を紹介する(有名どころはちょっと
視点を変えて、マイナーなところもまんべんなく)
自分なりの表現を大切にしながら、いいところを褒める。

そして最終的な目標として、
「西屋に泊まりに行きたい=女将に会いに行きたい」に
繋がればいいなぁ…そんなことまで考えていました。

…ああ…思い出した…なんだよ…迷子だって言ってたけど、
ちゃんと考えていたじゃないか。
特に湯守に関するシリーズは、これまで何回も取り上げてきました。

ただ、湯守はバックヤードの(つまりはあまり美しくない)仕事です。
話題として取り上げるということは、ある意味宿の本性を晒すのと
おなじです。ぐちゃぐちゃのバックヤードの写真とか。
さすがに、最初は書いていいのかどうか迷いもしました。




湯守は元々、番頭不在の危機からあくまで「必要に迫られて」
引き受けたのが始まりでした。まさかそのままドツボにハマる
とは予想もしていませんでしたが…。
最初の頃は、ほぼ手探りで温泉管理するところからスタート
したたため、なかなかうまくいきませんでした。
何しろ唯一の師匠が、訛りがキツけりゃ話の内容もぶっ飛んでて
あまりにコミュニケーションに難ありのアノ倉ちゃんなもんで。

どんなに頑張っても「お風呂が熱くてダメ」だの、
「昔は暑くてよかったのに今はぬるくてダメ」だの散々
口コミで書かれては凹み、自然現象による不可抗力で水が
頻繁に止まる季節は、それこそ嵐だろうが吹雪だろうが
山だ桝だと駆け回り、四苦八苦しながら調整に明け暮れました。

それでも、お客様は当然そんな作業の様子を見ているわけでは
ないので、どれほど大変かなんて分かるわけありません。

ある冬のこと。大雪と吹雪が原因で起きた雪崩で堰堤の
取水口がいつものように塞がりました。温泉街全旅館全滅。
山道は腰まで埋まる積雪に視界不良の悪路。危険だが、
今からなら誰が行けるかと、他の旅館と必死に相談し合って
いた時のことでした。滞在中のお客様に、
「何やってんだ、いくら自然現象だからって客に風呂を
提供できないなんて怠慢だ!」と
面と向かって怒鳴られたことがありました。

私はとうとうぶちギレました。

温泉が出るのは当たり前、蛇口をひねれば水が出るのも
当たり前だろう、みたいな人間本位な傲慢さ。
自然の恵みと同時に齎される畏れの何たるかを、
まるで知らぬその物言い。

例え相手がお客様でも、一方的な物差しだけで、
温泉と人との何たるかを断じてほしくはありませんでした。

直接は言えない、でも私が、私達が守っているものが
何なのか、どうしても伝えたい。

最初の遠慮はどこへやら。
いつしか私の中で膨らんでいたそんな葛藤と感情の爆発すら、
包み隠さずこのエッセーに叩きつけていました。

湯守業は、温泉と終わることのない無言の対話を続ける
地味な仕事です。旅館の女将としてあるまじき言動も
あったかもしれませんが、その切なくも尊い役割と、
時代を超えて、人と自然が紡いでいく深遠な関係性に
私はこれ以上ない深い敬意と愛着を抱いていました。

この温泉に向き合いながら葛藤する日々が、
彼らの琴線に触れたのしれません。




↑「旅の手帖」3月号"p116より。

野添さんは旅の手帖の紹介記事の中で、
私のエッセーをこう表現してくださいました。
「よくある宿紹介ブログとは違って、型破りな若女将の日常が記されていた。
心のヒダをさらけ出す等身大の若女将像に親近感が涌いた。」

ああそうか。今までの話題が恥ずかしいとか何とか、
何を卑屈になっていたのだろう。ありのままでよかったんだ。
何もカッコつけなくったってよかったんだ。

それよりもこれからだ。

私は色々諦めかけていました。旅館も、もう長く続けられないんじゃないか
とか、数年後は違う場所にいるんじゃないかとか。でもそれは可能性の
一つであって、そうと決まったわけではない。諦めるのはまだ早い。
きっと私はまだ頑張り切れていない。
このまま途中で今の自分を諦めてしまったら、
後できっと後悔するだろう。ならば自分が信じて納得するところまで、
思いっきり走っていこうじゃないか!!
…そして前回の冒頭に戻ります。Start over again.

はい。
長々と読んでいただきありがとうございました(泣)


次回からは再び正常稼働に戻ります。
ご安心ください。
え?長たらしいのは勘弁して?えぇ…それは…(汗)
また、新たな目標が付きました。
このページ、いずれ何らかの形で書籍化します。
やり方はもちろん、どんな形になるのかも全然分かりませんが。
詳しい方にいろいろ相談してみます。
乞う…ご期待?!


今日の1曲 

やっといつもの〆にたどり着きました。
むしろ帰ってきた感(T_T)

今回は、最初に紹介した幼馴染の「えしぃ」ちゃんに
ぴったりの一曲です。

「光るとき」

羊文学(2022)


(↑公式ようつべサイトのPV。)

現在フジテレビ+Ultraで放映中のアニメ「平家物語」の
オープニング・テーマ。主人公の"びわ"は、青い右目に
未来を、左の茶色い目には死者を写す力を持つ
琵琶弾きの女の子です。原作にはいないオリジナルの
キャラクターですが、彼女の天真爛漫で時に感傷的な姿が、
なんとなく小学生の頃のえしぃちゃんに似ています。
なにより歌詞がステキ。

最終回のストーリーは初めから決まっていたとしても 
今だけはここにあるよ 君のまま光ってゆけよ


勇気と気づきをくれたえしいちゃん。ありがとう。
どうかこれからも友達でいて。
また凹みそうになったら、これ歌って頑張るから。

2022.03.06

Dr.スランプ女将ちゃん(?)-後編その1





♪お花をあげましょ桃の花~…  

ま だ 咲 い て な い !!!!!!



前回は実に歯切れの悪いマッチポンプ(?)で
話をぶった切ってしまいました(いつもの)。

挙句「今自分に何ができるのかよーく考える!」
なんて強がっちゃったりして。
そうカンタンに出る結論でもあるまいに。
焦るだけで、結局無力感にのた打ち回っていました。

特に頭を抱えたのが、このコラム改めエッセーの取り扱いです。
今までの”向かうところ敵なし(笑)”モードが何だったのかと
自分でもツッコみたくなるくらい、突然その先が書けなくなりました。

正しくは、どんな気持ちで書いていたのか思い出せなくなってしまった。

読む側のことを何も考えず、あまりに自己満足だけであれこれ
書いて終わりにしていたことに、今更気づいてしまったから。
それを認識したとたん、襲い来る恥ずかしさと自己嫌悪のあまり
「あ、いかん、もう書けない」状態に陥ってしまったのでした。

だから自戒を込めて、アラフォー・スランプ・アラレちゃん。
本当に何やってたんでしょうねぇ…。

もちろん、
このまま中途半端に燻ぶっているわけにはいきません。
だいたい一人で何でも勝手に結論を出そうと思い詰めちゃうから、
こんな風に行き詰ってしまうんだ。うー、私のダメなところです。

そうだ、こういう時は素直に識者を頼ろう。
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥というではないか。

…というわけで、少しずつ気を取り直しながら、苦手だった
その筋の様々な本を手に取り、さらに自信を取り戻すべく外部の
アドバイザーにも教えを乞うようになりました。
今は次へステップアップするための階段の際に立っているんだ。
必ずいい方向に行く、大丈夫だ。とりあえずヘンな拘りは捨てろ。
そうやって徐々に気持ちを鎮めることで、ようやく
「井の中の蛙」から復活の途上に戻ってきつつあります(←今ココ)。

結論からお伝えします。
一度は自信喪失で「もう書くのやめちゃおうか…」と
半ば本気でぶん投げそうになったこのエッセーコーナー。
以前のノリはそのままに(!)、
しかし今後は新たな目標を胸に掲げ、
心を込めて書き続けていくことにしました。

以下はほぼ備忘録的な話題になってしまいますが、
ここに至るまで一体私が何をしていたのか
(どこに逝って帰ってきたのか))、
詳らかに書き留めておきたいと思います。
あんまりこの手段はとりたくなかったのですが、長くなりそうなので
2回に分けました。
もう二度と迷わないために、
このページに書き溜めてきたものを切り捨てず、
私らしく、"西屋らしく"、今後に活かしていくために。




1."今どういう状況?"スランプの本当の原因

自分に自信をなくして、ついネガティブになること。
状況や程度は人それぞれですが、誰しも経験あると思います。

今回の私は、自分史上近年稀に見る急降下っぷりでした。
20代の頃になりかけた、パニック障害のトラウマを思い出しました。
「私は脚つった蛙だ…このまま井戸で溺れて死んじまう」
(蛙が実際脚をつるなんてことがあるのかどうかは、この際不問でっ。)

ともかくこういう時、どうすればいいのか?
ひとつ、その抱えている不安や悩みを文字にすること。思いつくまま
直接紙に書いて、そこから本当の原因を明らかにする、という方法があります。
「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」って孔子も説いているしね。

不安の内容や背景には個人差があるので、
この方法は決してオールラウンダーではありませんが、
今回はこれを試してみました。
で、書き出して整理してみたのが以下の4つ。

①世の中の未来が見えない、不安なニュースだらけで、
 このまま商売を続けていけるか自信がない(頑張れる自信がない)

②自分の時間を上手にやりくりできないことへの焦りと苛立ち 

③エッセーを何のためにやっていたのか、これから何を書いていけば
 いいのか分からなくなってしまった 

④(他の人と比べて)自分の力が未熟だと思い込んで、
自信が持てなくなってしまった 


…あれぇ、意外と少ない。
中身より、そっちの方がちょっとびっくりでした。
あんなに心の中が不安のヘドロでいっぱいだったはずなのに。

一見スランプとは関わりがないように思えるやつもあります。
でも、掘り下げてみると、これが案外根が深く複雑に
絡み合ったものでした。

以下、一つずつ紐解いてみました。


2.世の中への漠然とした不安と、商売への憂い(①)



↑2020年5月3日。GW真っ只中なのに、自主休業期間のために
車も人もすべてが途絶えた白布温泉。まるで某SF映画のワンシーン。

2年前、突如現れた新型コロナウイルス。
このミクロの脅威は、国や業種を問わず、世の中の全てを一変させました。
人の流れが強制的に堰き止められ、観光業を取り巻く状況は一気に悪化。
あんなに順風満帆だった星〇リゾートも某シティーホテルグループも
国際的に有名だったあの超高級旅館も…
みんな揃って同じ危機に晒される事態になりました。
そして前代未聞の全国一斉自粛(休業)要請。

その後はお察し。もう怒涛の展開です。

同年7月に始まったGotoトラベルキャンペーンで、
これまでの鬱屈した状況を一気にひっくり返すように客足が復活し、
思いがけない反動に右往左往。

約半年後コロナ蔓延復活。再び世の中が不穏に。

Gotoトラベルが突如停止、貴重な冬の繁忙期だった年末年始が
ほぼ開店休業状態の中2021年がスタート

東京オリンピック開催が迫る中、客足は一進一退。自治体の
キャンペーンを支えに、体力を徐々に削りながらなんとか営業。

なんやかんや21年もどうにか無事に終わり、いよいよコロナ収束かと
思いきや、今年に入って再び感染者数が爆発増加。



そして、先月から突如として勃発したロシアのウクライナ侵攻。
破壊されたウクライナの街や逃げ惑う人々の悲惨なニュースが連日
流れるたび、世界中の人が「何故、どうして」と心を痛めていると思います。

当たり前な話かもしれませんが、観光業は世の中が平和で、かつ経済が
順調に回っている状況じゃなきゃ成りたたない商売です。
しかし、世界はもとより日本の現状はご存じの通り。
一見平穏無事なようですが、少子高齢化、経済力の衰退による貧困率の
増加など、国全体で今すぐ取り組まなければ、先々に深刻な影響を及ぼす
問題をたくさん抱えています。社会的サイレント・キラーといってもいい。
国内旅行者は年々少なくなり、旅館の次世代を担う後継者や就業希望者も
減少の一途をたどっています。
だいたい温泉旅館は、人里離れた山奥や郊外など、いわゆる過疎地域で
営業しているケースが少なくない(しかも移転できない)から、
こういう人口流出の影響はもろに喰らっちまうわけです。
実際コロナ禍が蔓延るはるか以前から、観光業は既に「斜陽業界」と
言われていました。震災後の復興支援事業やオリンピックetc.で

一時的に旅行気運が高まることはあっても、長い目で見て明るい話題が
この業界を包んだことは、少なくとも私が西屋に嫁いできてから
約15年の間、一度としてありませんでした。


3.自分の時間や生き方のコントロール四苦八苦して(②)
 無知の知に目覚める前に自信をなくした(④)


そんなわけで、コロナ禍が世を揺るがす以前から、
西屋も極限の人員不足に陥っていました。
辞める人はいても、代わりの人が来ない&定着しない。
一人でも欠けたらアウトの世界。その状態のままコロナワールドを
驀進していたので、私はほぼ現場に出ずっぱりでした。
自分のところでクラスターが発生してしまったらどうしようかと、
幾度眠れない夜を過ごしたか分かりません。
とにかくスタッフと家族を守ることで頭がいっぱいでした。
無論子供がいますので、家事育児も待ったなし。
(猫?奴らはお互いストレスフリーなのでノーカンで!)



かぐら「ノーカンかよ。」

世の中広いし、仕事と家事をばっちり両立できている敏腕お母ちゃんも
ゴマンといるんでしょうが、残念ながら、私は猫の手を借りられるほど
器用な人間じゃないんだわ。

そんなこんなで、我が身を振り返る間もないままもみくちゃな日々を
送っておりました。そしてコロナの影響もいよいよ忍耐の限界が近づき、
同時に閑散期らしくだんだん時間が取れるようになってきました。
嬉しいような悲しいような…
ならばせめてタメになる勉強をしようと思い、色々取り組み始めてみました。

しかし、実はここに一つの落とし穴がありました。

①への不安と焦りです。これが相当な障壁になっていたようで、
学べば学ぶほど、なぜか自分の無知や無力さ、生きる世界の狭さ、
遺された時間の限界が浮き彫りになり、次第に虚しさを感じるように
なっていました。年齢にかかわらず、素直に吸収すりゃいいのに。
「こんなことをやっていて、ちゃんと結果をだせるのだろうか」なんて。

いつの間にか、有言実行で尻を叩かないと前に進めなくなっていました。
二年前、一番の心の支えだった母を亡くしたショックも相当に堪えて
いたと我ながら思います。だから余計に、その心の洞を埋めたくて
色々詰め込もうとしていたのかも。



↑とうとう写経にまで手を出しました。ヤバい(苦笑)

結局私はこれらの不安や後ろ向きな思いを昇華できないまま、
延々とこのコーナーで垂れ流していました。
それもはっきりとではなく、そこそこ匂わせる程度に。
ここ半年ほど特に話題が迷子になりがちだったのは全てこのせいです。
「話が重いなぁ…全然魅力的じゃないなぁ…」
なんとも釈然としない気持ちがぬぐえませんでした。
今年初めに掲げた目標の中で
「まだ拙いコラムの文章力をもっと鍛える」と加えたのは、
この時点で相当行き詰まりを感じていたためでした。

あれこれ見ないフリをしていた自分の限界が一気に決壊したこと。
これが今回のスランプの原因です。

うぇー…とうとう吐露しちまった。
To be continuedだよ…

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