若女将コラム

日々西屋と山を駆け巡る湯守兼女将による、自由奔放すぎるコラム改めエッセーコーナーです。
人生は奇想天外に生き抜こう。趣味のことや日々思う事etc...ほぼ100%西屋に関係ない話題を思いつくまま載せています。

湯桝と水路の工事のこと ~後日談②~

後日談のくせに続きました。



こちら、湯桝のすぐそばに自生しているヤマブドウの葉↑です。
葡萄唐草。実物はけっこうデカい。
大人の顔が完全に隠れるくらいデカい。



こっちは朴の葉です。写真のものは枯れてしまっていますが、
青いうちはおにぎりも包めます。
しかしこれも天敵。
どんな格好であれ、予備動作なしでこれらがホースにハマると
秒で水が止まります。この時期の急激なお風呂温度上昇の原因のうち
8割はこれら落ち葉のせいと言っていい。

どれだけ新しい設備に生まれ変わろうと、
その厄介さが解消されることはありません。
今も昔も落ち葉回避率はほぼゼロ、だって山だもの。
ひたすら手作業で取り除いていくしかないのでした。

毎夜、自ら湯滝風呂に入浴しながら湯温や量に異常がないか
直接確かめますが、晩秋の今はどうしても温度が安定しません。
夜になると大概熱くなります。
理由は上記の通り。

この日も暗い中湯冷めと闘いながら裏の桝へ凸。
案の定5号、4号どっちにも落ち葉が詰まっていました。



(↑これは別の日の昼間に撮ったもの。昼夜問わず起きる現象は同じ。)

昼間落ち葉を取り除いて取水口をきれいにしたはずのアシゾーは
既に戦力外。ノジリ君は…今のとこフル稼働で問題なし。
問題ないがこれでもかと落ち葉が流れ込んでくる。
素晴らしい、鏖殺調整だ。

とりあえず落ち葉除去後、ノジリ君の水の出具合から水量を予測し、
5号と4号では水量多すぎだと判断。4号すっこ抜き。



しかし4号を3号に切り替えたところ、
どのポジションに先端を乗せてもいまいち温度が高すぎて塩梅悪い。



仕方がないので、5号と3号をぴったりくっつけて、
細木にかましたタオルを取っ払い、2本のホースの上を走る
ノジリ君からの絶妙な水流↑をプラスして何とか適温に調整しました。
おぉ、裏技発掘じゃ。
名付けてノジバシリ((ノジリ+地走り)÷2)

この時はこのパターンで済みましたが、
私はまだこの新しい機構の水の動きが読み切れていません。
今までの経験でカバーできることと1から覚え直さなければいけないこと、
対処法の実効性は今のところ半々てところです。
1年経てば少しは慣れるのだろうがね。



また今週に入って、白布界隈はかなりな悪天候に見舞われました。
雨はザーザー、風はビュービュー…
こういう天気の後は大概沢の水が荒れ狂います。

とうとうノジリ君も詰まりました。
案ずるな、想定の範囲内だ。



ジョイントになっているバルブ部分↑はほんの少し管内に段差があり、
そこに落ち葉が引っ掛かったのでしょう。




迷うことなく接続部をフルパワーでこじ開けて(もちろん素手)、
中の葉の塊を除去。よいよい。水流復活。

さて、よく見ると沢の水が少なくなっています。
休館日明けたばかりだし、いい加減アシゾーの方も水通しを良くして
おかなければ。というわけで三十三観音へ。




…やっぱり詰まってる(見えます?写真中央寄りの白い網が取水口です)
ていうか詰まってるってレベルじゃない。

ここでもパワー全開で作業開始。
オラオラオラァ~取れとれ葉っぱァ!!!!



取った。
いやぁすごい量。
落ち葉の山だよ。半年後には見事な腐葉土になるだろう。

実はこの沢で落ち葉取りをする時は、取水口周辺だけではなく
少し上流の滝から沢のあちこちにたまった葉を丁寧に取り除いていく
作業が必要です。






(↑うっかり手袋忘れたまま沢の落ち葉取りしてますが、見えない所に
栗のイガが隠れている場合があるので良い子は真似しちゃダメよ。)

なんで上流の沢まで?
放っておけばいいじゃん別に!と思われるかもしれません。
でもそこが大いなる落とし穴。
なぜなら、ひとたび雪が降ればこの沢は完全に雪の下に隠れてしまい、
来春まで一切落ち葉の除去ができなくなるからです。

今は全く雪がないので容易く沢に入って落ち葉を取り除けますが、
真冬にはこの取水口周辺には深さ約2mの壁がそそり立ちます。




↑いつぞやの真冬の取水口。
水底が、見えぬ…!!

この状態で一度気温が緩んで水かさが増すと、
上流からの落ち葉の塊が一気に取水口になだれ込み、
奈落の底(笑)で葉の詰まりようがどえらいことになります。
それこそ井戸に潜るようなキツイ体勢で取水口↑に降り、そこから
落ち葉やら水を含んだ重い雪の塊やら汲んで取り除くわけですが、
マジ容易ではありません。
湯守なりたての冬はこのせいで何度泣きを見たことか。

秋の終わりに何度もタヒぬアシゾールートも放置せず定期的に
メンテナンスしなければいけない理由はここにあります。
すべては真冬のジゴク対策のため。

さて、ここまでやってもまだ沢の水が足りない。
大樽川本流は爆流なのに。
ということはもう一つ上にあるバンカーが怪しい。

というわけで、
さらに沢を登りやってきたのが旧国民宿舎の敷地内にある沢上流。



入口は写真左寄りの木の枝の間。この道なき道を只管(ひたすら)登れ。
レッツらごーごー。




たどり着いたここの水路には落ち葉を受け止める網
(というかごつい鉄柵)がかけられています。
ここもまぁ秋は落ち葉が詰まる詰まる。
今日は脇から溢れるほどの水量もなかったおかげか周囲は水浸しでは
ありませんでした。
とりあえず葉っぱ取る。



取った。
水が氾濫して勢いマッハのときはこの作業、
全身ずぶぬれになる覚悟で挑まなければなりません。
作業中いつ顔面水ブシャーされてもいいようにメガネも外しましょう。
マスク?んなもん要るか!!
メクラになっても構うもんか。どうせどこもかしこも視界も濡れるんだ。
もう慣れましたが…。

さて…まだ水が少ない。
これはさらに上流に行かなければいけないやつです。

というわけで、
風呂掃除を終えて一服していた師匠倉ちゃんを無情にもとっ捕まえて、
東中西屋すべての水源地である上流の堰堤へ強制連行一緒にハイキング。



倉「#$%&’+*、オメーはよォ、¥&%#」



距離はそうでもいなんですが、
落ち葉に足はとられるわ、道幅はほぼないくらい狭いわ、
けっこうハードなコースです。



道=水路、といった感じのルートです。



倉「&$%#*…」

道中倉Pの小白布弁解読に四苦八苦しているうちに・・・
ハイ着いた。





ここが三十三観音沢の大元の取り入れ口です。



おお、ここも詰まってる詰まってる。
えぇ、作業しますよ。
今日何回目だよ。




はい取れました。
これで三十三観音もガンガン水が来ているはず。

往路の足場がきつかったので、
帰りは川を横切って若女平(わかめだいら)コースを下ってきました。



↑この対岸の川沿いが若女平コースです。



この日は天気が穏やかであった。



しかしまぁ、長雨の影響とはいえ山道が小川になってるとかウケる。
冬場もここを歩いたことがありますが、天候によっては遭難コースです。
一人では危険すぎるので良い子は必ず誰か大人と一緒に行きましょう。



さて、漸く湯桝に戻ってきました…って、



行きがけにサンダーバードの代わりに水路にかけていた
高木ちゃんがいない。
どこ行った?
まさか銀魂トリオみたく誰かに持ち去られた??!!

焦りまくって探していたら…




あ”ーー!!!
桝の中に!
高木ちゃんが!!
沈んでるwwww!!!

さてはさっき一気に増量した水の勢いで吹き飛ばされたな。
細木さん乗せとかないと高木ちゃんですらこれだもの。
水圧おそるべし。
てかアイドルドザエモン。
なんか…咄嗟に思い浮かんだ物騒なネーミングですが、
妙にツボで不覚にも笑ってしまいました…我ながらイカれてる(笑)
いやこれ以上いじったらいかんな。
葵君が不義遊戯(ブギウギ)ステップで飛んできそう。

はぁ、ご心配なく。




高木ちゃんは愛用の鳶口(とびぐち)で即救助です。
勿論この後きちんと温度も調整して、とりあえず正常運転に
復帰させたのでした。
ここまでの所要時間∞。



めでたしめでたし…(いつまでもつかな…)。



さて、この鳶口、もともと主人が消防団で使っていたものでしたが
勝手にかっぱらいました。私の湯守マストアイテムです。
本来は木材の運搬時等に使う道具ですが、



ホースを手繰り寄せたり、急峻な流れの先にあるノジリ君先端↑の
落ち葉を除去したり、杖代わりにしたり
足場の代わりにしたり…もう大活躍。
もし壊れたら、誰か恵んで下さい。140㎝くらいの長さがいいな♡
あー、冗談です(笑)。
ともかく、これと湯温計と懐中電灯は欠かせません。

…おのれ何の職業だ。

だめだ終わらん。さらに続きます。



まだ続きそうなので今日の1枚

"Boheme"

Deep Forest(1995)


(YoutubeでFreedom cryのMV視聴!↑
なかなかドラマチックだよ。)



裏山の落ち葉がどうしようもなく恨めしくなった時に聴くやつ(ウソ)。
ディープフォレストの2ndアルバムです。
東ヨーロッパ地方のロマ民族(ジプシー)のテイストを取り入れ、
全体的にしっとりエキゾチックな雰囲気にまとまっています。
8曲目のFreedom Cryが当時ホンダの…何だっけ…車のCMに
起用されたことで、彼らの日本での知名度が↑↑になりました。
特にMarta's Songが好きです。
紅葉の景色は皆さんにとっちゃロマンチック絶景だと思いますが、
私と彼らの付き合いは四六時中泥水試合なので、せめて音楽でイメージ
補給します(笑)

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