若女将コラム

日々西屋と山を駆け巡る湯守兼女将による、自由奔放すぎるコラム改めエッセーコーナーです。
人生は奇想天外に生き抜こう。趣味のことや日々思う事etc...ほぼ100%西屋に関係ない話題を思いつくまま載せています。

若女将コラム

2021年07月

2021.07.18

湯桝と水路の工事のこと 1



かぐら「オラぁ年中毛皮着てんの。あちぃのは苦手なんニャよ…」


(10年くらい前の西屋の庭です)

どんよりとした雲間から絶え間なく降ってくる雨…
山の空気に溶け込んで、湿った風さえ心地よく過ごせし…

あの日はいずこぉおおお!!

梅雨明けした途端、灼熱の日差しと
「おたく、フライパンに生まれ変わった?」
みたいな異常な気温が東北地方にも襲い掛かってきました。
標高のある白布はまだマシな方だが、暑いもんは暑い。
みなさん熱中症にお気をつけを!

さて、先週、西屋は3日間完全休館日にして
ここ数年懸案だった湯滝風呂の裏にある温度調整桝の
修繕工事を行いました。




↑改修前の記念撮影。慣れ親しんだ私の第二の仕事場である。


西屋で生まれ育った社長が「最後に作り替えたのがいつか思い出せない」
と宣っているので、この桝は膨大な量を誇る源泉(と時々土砂交じりの山水)
の器としてのハードな役割を、半世紀以上もの間一瞬も怠らず務めてきた
ことになります。



↑上部の四隅はもうボロボロで、写真のように風化して隙間が空いてます。
当然♨がそこから駄々洩れ。色々苦心して穴をふさいでいましたが、
さすがに限界。



一見何でもないようですが、外壁も触るとビミョーに
フカフカ…と所々柔らかく変質していて、

「ここで足滑らせてうっかりどてっぱらを蹴っ飛ばしたら
多分穴開くわ」と何度肝を冷やしたことか。

いや本当、よく頑張ったなぁ…。

とはいえ、殆どが地中に埋まった桝そのものを総とっかえすると
トンデモナイ労力と経費が掛かってしまうので(場所が何しろ
悪いので、重機や大型の桝は搬入できない)、今回は旧桝の内側に
新しく材木で桝を組み立てて全体を囲うという方法を採りました。



源泉も山の水も一旦全部止めて、溜まっていた温泉を抜いて、



堆積した中の土砂や温泉成分をきれいに除去したら…あらびっくり。





とても50年以上前の物とは思えない、壁面も底も新品かと見まごう程
きれいな木目が見えてきました。

こ、これがあれか?SDGSでおなじみのサスティナブル素材ってやつ?
(ちょっと違うか^^;)



↑新しく温泉桝となる頑丈な栗材。
厚さは旧桝と同じです。



↑一列ずつ枠型に組み立てて…



↑ガッツリ嵌める。
底は旧桝のまま。

今回新しく栗材の桝を施工・設置してくれた大工のおっちゃん曰く、
空気ではなく水に触れ続けていたのが素材の長持ちにつながったそうな。
ほー、なんか不思議。世界最古の木造建築である法隆寺の例からして、
素人目には逆のように思えますがね。
FRP(繊維強化プラスチック)もコンクリートもこんな風には持たないよ、
という専門家の話を聞くと、オール木造な西屋もあと200年くらいは
風雪に耐えてくれるんじゃないかな…なんてピンぼけながら希望的に
考えてしまう。
そもそも商売が続けられなきゃ意味がないけれどね!

あ、話が下に向かって脱線しそう。戻します。

今回は湯桝だけではなく、私が普段湯守として四苦八苦している水路
(正しくは、水を安定供給するための機構・経路)も一新しました。

今までのボロッボロで足場の悪かった水受け桝を廃止し、
三十三観音から地下水路を通してやってくる山水を一時的に貯める
タンクを新設し、そこから温泉温度調整用のバルブを延ばすという工事です。



↑タンク設置中。

オーバーフロー分は相変わらずぼろ桝(写真中央下)に投下。
湯桝との高低差から、今後これを直接利用することはできないものの、
季節のアクシデントによっては何らかの形で現役返り咲きさせなきゃ
いけない場面も出てくるよーな気がする。



で、これがその新しい貯水タンクです。
もともと水道水を貯めておく代物なので、見た目がブサカワ。
おまけに地上むき出しちゃんなので本館からも目立ちまくり。
まぁ、いろいろ考えてこうなりました。




調整方法はバルブです。バルブ単騎。



名前はそうだなぁ…アシンメトリー・ゾック、
略してアシゾー君(なんでやねん)!!

フッフッ、アシゾー。
これからお前は私(湯守)の僕となって、上(蓋)も下(バルブ)も
前(メイン水路)も後ろ(ブロア)もすべては我が意のままよ。
本体が不透明だからと裡に野心(土砂)を貯めたところで無駄無駄無駄ァ!!
全てが(上から!文字通り!)筒抜けなのだからな!!
心して(共に)働くがよい(笑)

(つづく。)




今日の一曲 

"Look at the Sky"

"Nurture" Porter Robinson(2021)


(サムネクリック→
公式Youtubeサイトで楽曲が視聴できます。
英語のみですが歌詞も載ってます。)

日本のアニメが大好きなアメリカのミュージシャン、
ポーター・ロビンソンの最新アルバムから。
自身の苦悩の経験やナイーブな性格と向き合いながら、
それでも「前向きでありたい」と願い、綴ったこの曲は
歌詞がすごくステキ。

個人的に今、書道を頑張るためのマイ応援ソングに設定中です。

「 空を見上げて 僕はまだここにいる
来年はきっと自分らしく生きていける 
もっとより良いものを作れる気がするんだ
 」


因みに和訳の付いた動画はコチラ。

2021.07.13

春先から新しく始めた3つの「燃え」-③

 


この春から池坊に入門した長男が、先日教室で生けた花。
曰く、七夕がモチーフとのこと。男の子らしく伸びやかでグー。
伝統文化を通して、今日も親子で切磋琢磨。
心胆は褒めて鍛えよ明日のため。

春先から新しく始めた3つの「燃え」

.書道

息子が花なら、母ちゃんが齧り付いたのは書道です。
事始め三連発(という名の公開処刑)の〆。

あー…でもこれだけはノーカンにしたかったと今更大後悔。

だって、だって…今めっちゃくちゃ苦労しているんだもん!!
(このコラム本文書くのもなぜかどえらい難産でした(!))

私は大概なんでも走り出してから考え出すダメな方の直情タイプですが、
書道もその例にもれず。春先突然「やるべ!」と思い立ち、謎の勢いそのまま
文字通り見切り発車でスタートしました。
先のこと考える暇なんぞない。愛も大事にしなかった(笑)

だから自分でツッコんでみる。なぜ書道。



基本動作練習中。始めたばっかりの頃です。
和紙の上で筆を滑らせる感覚が懐かしくてすごーく楽しい。
微妙に薄墨なのは固形炭のスリスリが足りなかったせいだ!

以前から「書く」という作業がわりと好きでした。
子供の頃に何年間か書道を習ったことがあり、その記憶を頼りに
たまぁに西屋での看板やお品書きを書いたり、硬筆ですが、
お客様にお礼状を書くとき恥ずかしくないようにと数年前
ユー〇ャンのペン字通信講座を受講し、一応修了証受領まで
通したりもしました。今でもテキストは時折有難く読み返しながら、
書道三体字典と合わせて見返しては細々~と練習しています。

でも、本格的な書道だけはなかなか手が出ませんでした…
カッコイイとは思っていたけど。
なんとなく、自分には遠く及ばない高尚な世界という先入観が
ぬぐえませんでした。これには深いわけがあります。

書道へ心向かう小さなきっかけをくれたのは、
生きて会うことが叶わなかった父方の祖父でした。

祖父は明治後半生まれ、当時珍しいプロの書道家でした。
父親が小学生の頃に40代半ばで病没してしまいましたが、
若い頃から広く書の才能を認められた人だったようです。
なんとかの横山大観の日本画に書を認(したた)めたこともあるほど。
現物を見たことはありませんが、横山氏本人から届いたという手紙は
未だに実家にあるので、戦火にまみれていなければ今も日本の
どこかにある…ハズ。

祖父は男性ながら、非常に女性的で繊細なかな文字&草書を大変
得意としていました。
草書とは。平仮名の祖先にして、百人一首や源氏物語等でおなじみの、
あの日本独特の優美な「くずし字」の世界。



↑祖父の書のひとつ。落款の脇に小さく「多々夫(ただお)閑(か)く」と
記されています。(祖父の名は忠雄さん)

流れるような筆運びは、国風文化が花開いた平安の、儚くも雅な時代を
どことなく彷彿とさせます。祖母への熱いラブレターも短歌に詠み綴った祖父…
なんつーハイスペックモテ要素。
子供心に思いました。いつかこんなきれいな字を自分も書けたらなぁ…と。

しかし本人とは直接話したわけでも、まして師事したわけでもないから、
肝心の為人(ひととなり)は永遠に知りえません。
だから尚更、そこに永遠に超えられない壁があるような気がしていました。
枕草子や古今和歌集をぶ厚いガラス越しに眺めているような心持。
ぼんやりとした祖父への憧れだけが長い長ーい間、心の底に燻ぶっていました。


・・・そんな折に降ってわいたのがご存じコロナ禍です。
今更言い表すまでもない、怨磋のカタストロフィ。
発狂の一歩手前で、脳内天秤は私に囁きかけてきたのでした。
刮目せよ、これは『大人のモラトリアム期間』だと。
今なら何ができるのかおのずと答えは出てくると。
ハッ!
モラトリアム期間と言えば自分磨き。
自分磨きと言えば…!いつか挑戦したいと思っていたこと!
普段ならなかなか手が出せなくても、このタイミングなら。
どのタイミングだ?いやそれは二の次でいい。
なるほどそれだ、よっしゃ何かあったら全部コロナのせい。
思いついた順からじゃんじゃんやってやろう。
(この辺の文脈ぶった切りっぷりがまさに見切り発車魂。)

…というわけで強制的に冒頭に戻ります。
書道です。

”学び舎”は色々検討した結果、通学は物理的に不可能だと早々に判断し、
スキマ時間に自宅で筋トレハッスルができるN〇K学園の通信講座を
選びました。身体漲るプロテイン。
ちょっと慎重になりすぎた感もありますが、何しろ書道の手習いは
小学校時代以来。初っ端から変な所作がしみ込まないように基本大事と
初心者コースを選びました。

さて書道と一口に言っても、行書や草書などの書体、遊書とも言われる
自由闊達な創作もの、大きな紙に全身で書くパフォーマンス的な書道、
かたや漢詩など古典の知識を得つつ臨書に励むなどなど、興味関心に
応じていろんな表現方法があります。
私はもちろん、祖父にあやかってゆくゆくは草書全般の技能習得を
目指しています。よって通信講座もかな文字のコースにいずれ取り組むべく
主に小筆を頑張りながら、同時進行で字の練習(硬筆)とくずし字を
ある程度読み書きできるように(既に無謀な)トレーニングを
開始したのでした。

はい今ここ。

やっぱり甘い世界ではなかった。
うん、知ってた。
…うそ。ナメてた。




誤魔化したかったけど文章だけではこのコラム、マジで味気なく
なるので恥を忍んで写真UP。ひらがな変異体練習してるところです。
途中から「いろは」モードになりました。まるで呪符。
とりあえず何の字かは…一応…把握しています。
まだまだお手本見なきゃ書けないレベルですが。。

古典の草書でつづられる平仮名には、現代のかな文字の原型となった
漢字のほかに、実は何種類もの漢字があてられています。
どういう法則で使い分けるのかはまだよく分からないけど。

まずこの字と形をそれぞれ覚えるのが超大変。
例えば「す」の元ネタは「寸」ですが、草書体のバリエーションは
寸の他に「春」「須」「數」「壽」「数」etcある上、字によっては
くずし方そのものが数パターンあったりします。
分かっているだけでもひらがな全体の変異体が軽く200字以上。
ヤバい。お前はアンパンマンのモブキャラか。

しかしここで尻込みしてちゃいけない。漢字の存在を忘れるな!!
漢字の草書体はそれこそ膨大な数…もさることながら、一つ一つが
それこそ何文字?呪文かよ?!ってくらい読みにくいの!
偏やつくりごとにある程度くずし方のパターンがあるので、
そのパターンを覚えれば多少組み合わせを駆使してそれっぽく
書くことはできるものの、当然書く人の持つ癖によってくずし方も
びみょーに異なるので、いきなり古典をひっぱり出されてコレ読め!
と言われましても、手引きなしに解読するのはかなり困難です。

だいたい祖父の書ですらまだ全部は読めてませんし。

…あ、でもよく見たら、1か月前よりだいぶ読めてる。
え…マジか…書道きちんと始める前はほぼ読めなかったのに!
もしかして、ちょびっとは努力が報われてる?んおお~ヤバい泣きそう。

まぁね、純粋に読むだけならまだそこまで難しくはありません。
でもゴールはそこじゃない、私は書けるようになりたいのだ。
どうっしても書きたいものがあるのだ。認めるよ無謀なうえに貪欲なんだよ。
だから筆をとったのだ。

どうする?
書くしかねぇ!
どうやって覚える?
よく分からねぇ!

最初は数学の関数でも覚えるみたいな感覚で、片っ端から
字体字典と睨めっこして、上の写真のように一文字一文字ひたすら
ぽつぽつ真似書きしていました(勿論基本動作は可能な限り踏襲しながら)。
しかしこれ、思ったより効率悪い。一文字ずつ書いていると面白いくらい
さっっぱり頭に入ってこない(笑)
当り前よね、普段使う現代文字と違うんだから。平仮名変異体ですら、
覚えたつもりでも三日後くらいには阿保の子みたいに忘れる。
私はニワトリか。実にこの繰り返し。

毎日ひたすら書き続けてなきゃ挫折しちゃう。
それも意味のある文章をきちんと書かなきゃ余計覚えられない。
そもそも集中する余裕を確保するために、普段の時間の使い方から
見直さなきゃいけないレベルだとここでやっと気づきました。

もちろん日がな一日書道ばっかりやっているわけにもいかないので、
先達やテキストの先生がしたためたお手本や短歌、文に折々目を
通してはひたすら目を鍛え、何なら普段書く文章に変異体を当てはめて
みたり、実践ありきで筆不精なりに手紙を書いたり、ただ単に字が上手く
なりたいのか書道を鍛えたいのかもはやどっちだか分らなくなる程度には
うんうん魘されながら今日も地味に「書」と格闘しています。

だから悶絶。
字を書くのってこんなに大変だったっけ?!!
スクワットや苦手なサイドクランチを延々ぶっ通す鬼筋トレの方が
まだマシに思えてくるよ(笑)

でも楽しい。キツい。楽しい。
ただのミミズののたくった暗号文みたいだった草書の羅列が、本当に、
少しずつ意味のある文章として読み書きできるようになってきてるから。

もうじき1回目の課題提出です。
まずは基本の楷書ででっかでかと自分の名前書いて送ります。
道のりはめちゃめちゃ遠いけど。
祖父ちゃん。私頑張るよ。

極楽浄土の最終目標:
草書体で推しキャラ(もちろんヴィランの皆さん)の名台詞を書きまくる
…実現するのいつだろう…(遠い目)。




今日の一枚

 "二十五絃箏曲「琵琶行」"

伊福部昭 作曲/野坂恵子 二十五絃箏 (1999) 


(まともな音源がネットになかった…)

ゴジラのテーマでおなじみ伊福部昭氏が御年84歳の時に、
筝曲家の野坂惠子さん(惜しくも2019年逝去)のために作曲した現代箏曲。
渾身のソロアルバムです。
伝統的な箏の絃の数は13ですが、野坂さんが開発したという二十五絃箏は
その名の通り25本。胴自体でかいのか、フルコンサートで確(し)かと
存在感を放つ大型のグランドハープにも比肩する、深く迫力ある音色が特徴です。

「琵琶行」は中国の詩人白居易へのオマージュだそうで、全体的に
暗く重い曲調ではありますが、緊張を孕みつつも色っぽく、それでいて
神秘的な二十五絃箏の弛みない音色が、背筋をピンと伸ばし、時に力強く、
時に繊細に書を認める艶やかな筆の運びとイメージ的にすごくマッチします。
共に収録されている「胡哦(こが)」は少し短めの柔らかな曲、
「箜篌歌(くごか)」は伊福部氏の晩年の作でなく、瑞々しい箏の跳ねる
ような響きがなかなか聴きごたえのある名曲です。

武満徹氏が作曲した現代雅楽の金字塔「秋庭歌一具」しかり、
日本の歴史の中で滾々と流れる「音」のルーツに本気で向き合った
曲というのは、どうしてこんなにも魂の奥底まで深く響き渡り、
心を鷲掴みにしてしまえるのだろう。
普段聴いているジャンルとはかけ離れたこれらの音楽に触れている時の方が、
なんとなく、なんとなーく、達筆に字が書けているように思えるのは…
多分気のせいじゃありません。

2021.07.03

春先から新しく始めた3つの「燃え」-②

春先から新しく始めた3つの「燃え」-②

2.体力つくり

いきなり!今日の一曲!!

  "マッチョオブザワールド" 

NOCTURNAL BLOODLUST(2019) 


(2回目だからリンクなしよ!)

前代未聞、初っ端からまさかの再登場。
マッチョオブザワールド!!

♪今日も早朝早起きランニングYear 
栄養補給は Within 30 minutes 
悔いのない筋トレ人生へ 
ラスト一回 Fight or Fight 


ワハハ。順不同に歌詞を切って繋げただけなのに、
笑っちゃうほどやっていることがそのまんますぎて
今日のテーマ曲ほんとこれしか思い浮かばんかったわ。


はい、前にもちらっと書きましたが、
「燃え」その2はズバリ体力づくりです。
後述しますが色々わけあって地味に続けています。
自分が一番信じられない。
それこそ真っ先に匙投げそうな分野だったのに。




爽快な山の緑に誘われるままGW明けから始めたランニング…
でないジョギング(ランとジョでは運動負荷が違うので混同注意)。

最初の頃は西屋前からちょっと奮発(?)してスカイバレーの
標高1000メートルの標識めがけて走ったり歩いたり標高差約150m、
往復約5.2キロ(思った以上の距離でびっくりしたよGoogle先生)。



(晴れているとテンション爆上がる。)




(曇っていてもここまで来るとテンション上がる。)

この間だいたい45分コースです。
帰宅後は、お客様の少ない時間帯であるのをいいことにちゃちゃっと
お風呂で汗を流し、しれっと調理場に入る…これが朝のルーティンでした。

それから約半月後、ただ走るだけなのも何だからとちょっと趣向を変え、
走行距離を半分弱に減らし、その分浮かせた時間を体幹トレーニング
(メニューはYoutubeで見つけました)に充てるようになりました。
所要時間はジョギングオンリーよりすこし間延びして合計約1時間弱。
それまでより15分前倒しで起きるのはちょびっときつかったけど、
わりとすんなり慣れました。

確か4月に受けた人間ドッグの事前問診に
「毎日1時間程度の運動をしているか否か」みたいな質問項目があった
気がしますが(適当)…さらっと言いよるわ1時間て。
ならば早起きは三文の徳ってか。

…みたいな結論からかくかくしかじか、このサイクルを基本として、
その日の体調や天候に合わせて内容を加減しながら
(+たまに三十三観音に寄って水路を確保しながら)
ちまちまと今日に至ります。


かぐら「今日も朝っぱらから騒いでんなおみゃー。」

Youtubeの動画はスマホをテレビに繋いでリビングで観ながら
(他の家族が起きないように慎ましくイヤホンで音を拾って)
身体を動かしていますが、猫達はあろうことかすぐ間近で
見上げてくるもんだから、うっかり蹴っ飛ばしそうになります。
頼むからどいてくれー(笑)というか、ほぼ無音の中嬉々として
部屋ン中で一人汗だらけになって飛んだり跳ねたりしている主を、
猫たちはいつも一体どんな気持ちで眺めているのだろう。
こいつまたバカやってんな。くらいにしか思ってないのかも(笑)

別に私マッチョ目指してるわけじゃないので
(むしろ目指してたらコワい)、
マッチョ歌の中にある「ゴールデンボディ」になることはありません。
多分、絶対。実際この約2か月思ったほど体重も減ってませんし。
(ていうか2キロも減ってない…)
見た目身体が締まった分、余計な脂肪はそれなりに燃えてきている
のでしょうが。肝心のビフォー筋肉量や体脂肪率をそもそも測定し
忘れてるから、いまいち変化がよく分からない。
せいぜい「なんか尻固くなったな~なんとなーく腹に溝入ったかな~」
くらいの軽~いノリです。
じゃあ何を目指してるの?と改めて聞かれると、
これまた自分でもよく分からないというのが正直なところ。
最初は運動後にさっと入るお風呂がめっちゃめちゃ気持ちよくて、
その爽快感がくせになって続けているだけだと思い込んでいました。
必死に鍛えるわけでもないのに、ただただ続けていきたいという
謎のドーパミンがどこからか補給されて続けているもんですから。
でも、実は理由はそこじゃなかったことに改めて気づきました。

この早朝の運動を続けるにあたって日頃自分で肝に銘じているのは、
絶対に無理しないこと
「毎朝必ず同じコースをこなすんだ!!」という強制はせず、
どうしても気が乗らないときは気後れせず休む。これを徹底しています。

リフレッシュのために身体を動かしたいなーという衝動は前々から
ありましたが、年明けからその思いが顕著になりました。

根底にあったのはコロナのストレスです。
お前だよ、お前!
今、同じようなストレスを感じている人は多いと思います。
コロナ以前とそれ以後で世の中須らく、思想、人の流れ、景気の行方が
不気味なほど静かにぐちゃぐちゃになりましたから。
招致の段階であれだけ華々しくもてはやされたオリンピックも、
悪いが今となっては盛大にコケる予感しかありません。
貧乏くじだなぁとつくづく思う。

いずれにせよ、不可抗力が頭上で踊っては振り回される奇妙な日々が
1年以上も続けば、なかなか正気じゃいられなくなってきます。
例えるなら、真綿で徐々に首を絞められているような不気味な焦燥感。
…で、ある時とうとう、私の中で「ぶちん」と何かがキレました。
あ、このままではぶっ壊れるな、と。

ストレスのリミットゲージがブレイク寸前になる感覚は、運動中の
デッドヒートにちょっと似てます。似て非なるものといったほうが正しいか。
スカイバレーを走るのも、汗をかくほどのトレーニングをするのも
ぶっちゃけハードですが、それ以上にメンタルダメージの方がよっぽど
質が悪い。身体の疲れは寝て食べれば大概治るけれど、精神の痛みは
脳が記憶しちゃってる限り一朝一夕に抜けてはくれませんので。

そこではじき出した結論が「ストレスと同じ量の運動をする」でした。
身体をとにかく動かして頭の中をスッカンカンにして、
溜め込んでいたストレス(という名のメモリー)をオーバーライト&
デリートしちまえばいいと。あとはひたすらその繰り返し。

ストレス涌いたら汗かいてポイ。根詰めはしない。

なにこの人畜無害な新陳代謝。どうみてもただの生存本能。
シンプルだけど意外と侮れない解決方法です。

運動の内容が我ながらけっこうハードだと思える現状は、まだ体感
ストレスゲージも70~80%ってところです。地味に高いです。
それでも以前よりはるかに気持ちは落ち着いてきていると感じます。
少しずつ手綱を緩めていって、スカイバレーが雪に閉ざされる頃には
もうすこし軽い内容に落としていきたいなぁ。

私がこの早朝イベントを続けていられる一番の原動力は、
この魂と魄を保つ絶妙な"天秤"の存在に他なりません。
発想はめっちゃネガティブですが、副産物が光合成並にいいこと
尽くしなので、続けられるだけ頑張っていこうと思います。

・・・・な~んてヨユーぶっかましたこと言ってみちゃったけどさ。
よく考えてみたら初めて今日の曲紹介したの去年の3月よ。
つまり私はかれこれ1年半近くも脳筋モードで
(しかも途中でもろ肉体美ネタまでねじ込んで)
マッチョだァ!ワァァアアォウ!!してたわけだよ(笑)

いっそこのくらい清々しくバカになれりゃ、ストレスがどうの以前に
既に結果オーライじゃまいか。

海の向こうの最終目標:腹筋を某出エジプト映画の紅海みたいに割る。

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