音のある生活 41 「雨上がり、優雅な炎」
こんにちは。
多分万年園芸ビギナーの若女将です。
まずは更新期間が1か月空いてしまった弁解は罪悪と知り給…。
色々ありました。落ち込んでいたわけではありません。
(いや、そりゃ、落ち込んでいましたが…;)
なにより物理的に忙しくしておりました。
というわけで1か月ダイジェストスライドショーだ!
7月中青空が見えたのはほんの数日くらいだったような気がする…。
数少ない花のオアシス。ヘリオトロープにとまるモンシロチョウ。
大雨で増水するたびに山に走ったよ…
7月下旬、子供たちの学校の行事で吾妻山の清掃登山に行きました。
この時だけ奇跡的に天候が回復。ラッキーにもほどがある!!
筋肉痛無しで久しぶりに登山ができました。
普段から鍛えておいてよかった。。
7月23日、「みんなの想火(そうか)」という竹灯かりイベントが
47都道府県各地で同時開催されました。白布温泉街は山形県代表の
開催地として、かもしかやさんの前の広場に幻想的な竹灯かりが
登場しました。
新美南吉の「木の祭り」のワンシーンみたいで、綺麗でした…。
月末には社長(主人)が急病で入院。
番頭さんもたまたま用事でお休みだった休館日明け、我自ら風呂掃除。
大変だが楽しい。お風呂最高。
昨日は雷雨から突然の快晴。
実に嵐のように忙しかった7月の締めくくりにふさわしい天気で、
気持ちも晴れやかになりました。大樽川の谷間をキラキラ輝きながら
舞うトンボたちがただ愛おしく思えました。
…
前半は母の死に思うところあり一念発起して鬼のような断捨離モード、
後半は連休の現場戦争とGo toキャンペーンの準備と子供たちの行事と
家族の入院etc見事に全休日が潰れたまま1か月丸丸働いていました。
さらに7月はとんでもない大雨月だったこともあり、
何ら庭仕事ができなかったおかげであちこちドクダミやミントの
ジャングルスペースに逆戻り(見ないふり、見ないフリ…(大汗))。
花を植えたところ、鉢を設置したところだけは何とか現状キープ
していたので、そこだけは可愛い花が次々咲くようになりましたが…。
先は長そうだわ。
尤も、かの有名な故ターシャ・テューダーも
「理想の庭を作るには12年は必要」という言葉を遺しているわけだし、
すぐに結果を求めるのではなくゆっくりのんびりお付き合いすれば
よいのだ。相手も命。心を込めて少しずつお世話しているうちに、
きっと草花は声なき声に応じてくれることでしょう。
そして件のGo toキャンペーン。
散々方々からケチが付きながらもようやくスタートしました。
(板挟みだったであろう観光庁の皆さんホントお疲れ様です;)
西屋でも、社長の緊急入院というトラブルに見舞われながらも
何とか対象施設に登録され、新プランで予約受付を始めました。
本当に来年の1月末まで続くのかなぁ…(苦笑)
世の中はいわゆるコロナ第2派で騒然としています。
当然ながらこれ以上の感染拡大を防ぐためにもGo toは
やめるべきだという声も聞こえますし、じゃあ今まで準備と設定と
お客様へのインフォメーション&フォローにかけた膨大な労力は
何だったんだって話だし、これ単純にコケたらそれこそ観光業界は
これ以上ない痛恨ダメージを喰らうことほぼ必至ですし…
個人的にはいろんな意味で「てやんでぇ!!」な心持です。
私一人が吠えたところで何もならないのは重々承知ですが…。
誰か教えてくれ。
人間世界、どうして一事が万事シンプルに進まないんだ!?
誰か「だって人間だもの(ポツリ)。」
※
そんな行くあてのない疲れた脳内で何故か
エンドレス再生されていたのが、今日の1枚。
Saint-Saens Symphony No.3"Organ"
小林研一郎(指揮)&
チェコフィルハーモニー管弦楽団(2008)
ネット上にサンプルない!!Apple Musicその他で
ぜひ聴いてくれ!
「動物の謝肉祭~白鳥のテーマ」でおなじみのサン・サーンス作曲。
彼の交響曲の中でもとりわけ有名な第3番です。何しろ(パイプ)
オルガン付き!オーケストラのバックまたは脇でパイプオルガンの
音色が荘厳に響き渡る2楽章や4楽章は必聴です。
特に2楽章がずっと私の頭の中をぐるぐる巡っていました。
7月のテーマ曲はズバリ君だ!
なんでしょう、
この光あふれる、母も行ったであろう天国みたいな世界感。
フランダースの犬のラストシーンにも登場したルーベンスの
キリスト昇架みたいな静謐さ。うーん、名曲。
対して4楽章は絢爛豪華に展開しますが、パイプオルガンが実に
艶やかにいい味を出しています。
同アルバムの「死の舞踏」もカッコイイですよ。
夜ごと地底から現れて、亡霊と舞いながらバイオリンを弾く死神
と聞くとおどろおどろしいイメージしか湧かないのですが、
旋律が妙に色っぽいのがたまらんのです。
朝の到来を告げる鶏の鳴き声に震え、物悲しく冥府へ帰っていく
ラストシーンは、さながら道ならぬ逢引の別れ際のよう。
この主人公(死神)、もしかして女子?
演奏はチェコフィル、指揮は小林研一郎、またの名を「炎のコバケン」。
その細身で小柄なシルエットから、氏と同郷のオケ仲間は「こけしちゃん」
などとやたらキュートな愛称を付けたりしていましたが、彼の指揮は
文字通り炎の如くパワフルです。20年ほど前のコンサートではよく
飛んだり跳ねたりしていました。彼のチャイコフスキーやブラームスの
スラブ舞曲、ベートーベンはロックだったなぁ…。
東欧系の楽曲指揮が割と人気ですが、こちらのオルガン付きは非常に
優雅で解釈も分かりやすく、オーケストラにあまりなじみのない方でも
親しめるかなりの良録音だと思います。
機会があったらぜひ聴いてみてください。