米沢のいい所あれこれ 【第8回:なみかた羊肉店(めぇーちゃん食堂)】
今年も(今のところ)記録的な小雪です。
待ち望んでいたスキーレジャーや銀世界を十分に楽しめないのは残念ですが、
止まらない除雪作業で筋肉痛と多大な出費に襲われるのとどっちがいいのかと聞かれたら、
私は十中八九後者と答えてしまいそう。
雪国(もとい山奥)に暮らすのはいろいろな意味でパワーが要るわけです。
…妙な前置きで失礼いたしました。
というわけで今日ご紹介する名店は、
そんな雪国にたくましく暮らす地元民の美味しい味方!
米沢名物:義経焼の本家「なみかた羊肉店」さんです。

場所は米沢駅の近くの大通り沿い、夜のお店の入り口です。
1階が店舗、2階が食堂になっています。
さっそく2階にお邪魔したわけですが…
さてこの「義経焼」。
は?何それ?
米沢に来たばかりの頃の私も、初めてその名前を耳にした時の
リアクションがまさにこれ↑でした。
義経焼とは、一言で言うと「味噌味の薄切りジンギスカン」。
なみかた羊肉店さんは、行方貞一さんが昭和33年、
当時のジンギスカンブームに乗ってジンギスカン専門店として
米沢で創業しました。ほどなくして、料理への情熱と研究から「義経焼」を考案。
(ジンギスカン=源義経説をヒントにかけたもの)
オーソドックスな厚切り&しょうゆ系の味付けと違って薄切り味噌系のスタイルで、
大量の野菜と一緒に豪快に焼きあげて食べる(しかもわりとリーズナブル)
スタイルがヒットし、今では「米沢のソウルフード」と言われるほど。
ここ米沢では非常に親しまれているグルメなのです。
このため他所の土地の人は一発でジンギスカン発祥と結び付かないようです。
そもそも今の時代でも羊肉の専門店に出会うことは
(特に地方では)まずありませんから、創業者の行方さんは
相当パンチの利いた思考の持ち主だったのでしょう。
ぜひ見習いたいところ。

店舗の二階は座敷とテーブル席を構える割と広い作りです。
たまたまお邪魔した日は、仕事帰りのガテン系のお兄さんや
忘年会の若い団体さんがいたりして、かなり賑やかでした。
(なので写真は撮れませんでした;)
さすがソウルフード。

見た目は焼き肉屋さん兼飲み屋さんそのもの。
中身の濃い利き酒セットもありました。希少な十四代を揃えているとはかなり通ですな!
帰りの車の心配がなかったらぜひ試したかった…(苦笑)

こちら↑は義経焼3人前。
これでもかとマトンが乗っかっています。
焼き方はいたってシンプルです。
①火にかけたジンギスカン鍋の中心を外してドーナツ状に野菜を乗せる
(わりとこぼれる寸前まで)
②てっぺんにお肉をテンコ盛りにする
(かなりうず高くなる)
③魔法の水(↓)をまわしがけする
(目安は指一本とあるが、まるっきり液体なので結局適量が分からない(笑))
④火の通ったところから好みの焼き加減で食べる。

↑これが「魔法の水」。どう見てもお酒です。なるほど嘘は言っていない(笑)

↑実際焼いている様子はこんな感じです。
巨大な果実絞り器のような形をした専用のジンギスカン鍋で焼くのですが、
真中が盛り上がっているので量の割に見た目がものすごく盛大です。
女子会にもいいかもです!
さて気になるお味ですが、もともと羊肉にしっかり味が付いているので、
野菜と絡めて炒めるだけで全体に味が染みわたります。
これがまた、ノーマルなジンギスカンの味を忘れるくらい美味しい。
最近疲労で(?)食が細くなった私でも、ごはんにのせてがっつり食べられたほど。
独特の匂いがあって、どちらかというとくどいイメージが強い羊肉ですが、
実は羊の脂は人間の体温より融点が高く、殆ど胃腸で消化されないというのです。
だから食べた翌日も胃がもたれません。
少し辛みのある味噌だれですが、子供たちでもモリモリいける。
野菜が多いのでなかなかヘルシー。家族でもグループでも楽しめるお料理です!

ところで、こちらは各テーブルに配られる義経焼の焼き方の解説です。
受け取ったとたん右上にくぎ付けになりました。

はい、拡大。
和やかな雰囲気の大衆食堂にあるまじき“催涙ガス”の破壊力。
この物騒なガス発生装置「あんじゃも」って一体…!??

お店の人に聞いたら、テーブルにひっそり置いてあったこれ↑のことでした。
市内通町産の唐辛子をペーストにして、塩や麹と混ぜたオリジナルの薬味です。
そして「あんじゃも」とは、
米沢弁で「驚いた、呆れた、あらあら…、これじゃあどうしようもないよね…」という
絶妙なニュアンスを雪国よろしく一気に2秒に縮めた言葉です。
初めて味見した人があまりの辛さに「あんじゃも・・・・」と呟いて
舌を巻いたというまさにあんじゃもなエピソードからこの名前が付いたそうです。
米沢に生まれ育ってかれこれ50年以上になる西屋主人でさえ
この香辛料の存在を知りませんでした。
義経焼より地味にレア度が高い?
ちなみにあんじゃもは1階の売店でも売られています。
焼き肉だけでなく、豆腐のトッピングや鍋の薬味、漬物の味付けなど
幅広く使えます。しかしこれが冗談抜きで辛いので、
待ち望んでいたスキーレジャーや銀世界を十分に楽しめないのは残念ですが、
止まらない除雪作業で筋肉痛と多大な出費に襲われるのとどっちがいいのかと聞かれたら、
私は十中八九後者と答えてしまいそう。
雪国(もとい山奥)に暮らすのはいろいろな意味でパワーが要るわけです。
…妙な前置きで失礼いたしました。
というわけで今日ご紹介する名店は、
そんな雪国にたくましく暮らす地元民の美味しい味方!
米沢名物:義経焼の本家「なみかた羊肉店」さんです。
場所は米沢駅の近くの大通り沿い、夜のお店の入り口です。
1階が店舗、2階が食堂になっています。
さっそく2階にお邪魔したわけですが…
さてこの「義経焼」。
は?何それ?
米沢に来たばかりの頃の私も、初めてその名前を耳にした時の
リアクションがまさにこれ↑でした。
義経焼とは、一言で言うと「味噌味の薄切りジンギスカン」。
なみかた羊肉店さんは、行方貞一さんが昭和33年、
当時のジンギスカンブームに乗ってジンギスカン専門店として
米沢で創業しました。ほどなくして、料理への情熱と研究から「義経焼」を考案。
(ジンギスカン=源義経説をヒントにかけたもの)
オーソドックスな厚切り&しょうゆ系の味付けと違って薄切り味噌系のスタイルで、
大量の野菜と一緒に豪快に焼きあげて食べる(しかもわりとリーズナブル)
スタイルがヒットし、今では「米沢のソウルフード」と言われるほど。
ここ米沢では非常に親しまれているグルメなのです。
このため他所の土地の人は一発でジンギスカン発祥と結び付かないようです。
そもそも今の時代でも羊肉の専門店に出会うことは
(特に地方では)まずありませんから、創業者の行方さんは
相当パンチの利いた思考の持ち主だったのでしょう。
ぜひ見習いたいところ。
店舗の二階は座敷とテーブル席を構える割と広い作りです。
たまたまお邪魔した日は、仕事帰りのガテン系のお兄さんや
忘年会の若い団体さんがいたりして、かなり賑やかでした。
(なので写真は撮れませんでした;)
さすがソウルフード。
見た目は焼き肉屋さん兼飲み屋さんそのもの。
中身の濃い利き酒セットもありました。希少な十四代を揃えているとはかなり通ですな!
帰りの車の心配がなかったらぜひ試したかった…(苦笑)
こちら↑は義経焼3人前。
これでもかとマトンが乗っかっています。
焼き方はいたってシンプルです。
①火にかけたジンギスカン鍋の中心を外してドーナツ状に野菜を乗せる
(わりとこぼれる寸前まで)
②てっぺんにお肉をテンコ盛りにする
(かなりうず高くなる)
③魔法の水(↓)をまわしがけする
(目安は指一本とあるが、まるっきり液体なので結局適量が分からない(笑))
④火の通ったところから好みの焼き加減で食べる。
↑これが「魔法の水」。どう見てもお酒です。なるほど嘘は言っていない(笑)
↑実際焼いている様子はこんな感じです。
巨大な果実絞り器のような形をした専用のジンギスカン鍋で焼くのですが、
真中が盛り上がっているので量の割に見た目がものすごく盛大です。
女子会にもいいかもです!
さて気になるお味ですが、もともと羊肉にしっかり味が付いているので、
野菜と絡めて炒めるだけで全体に味が染みわたります。
これがまた、ノーマルなジンギスカンの味を忘れるくらい美味しい。
最近疲労で(?)食が細くなった私でも、ごはんにのせてがっつり食べられたほど。
独特の匂いがあって、どちらかというとくどいイメージが強い羊肉ですが、
実は羊の脂は人間の体温より融点が高く、殆ど胃腸で消化されないというのです。
だから食べた翌日も胃がもたれません。
少し辛みのある味噌だれですが、子供たちでもモリモリいける。
野菜が多いのでなかなかヘルシー。家族でもグループでも楽しめるお料理です!
ところで、こちらは各テーブルに配られる義経焼の焼き方の解説です。
受け取ったとたん右上にくぎ付けになりました。

はい、拡大。
和やかな雰囲気の大衆食堂にあるまじき“催涙ガス”の破壊力。
この物騒なガス発生装置「あんじゃも」って一体…!??
お店の人に聞いたら、テーブルにひっそり置いてあったこれ↑のことでした。
市内通町産の唐辛子をペーストにして、塩や麹と混ぜたオリジナルの薬味です。
そして「あんじゃも」とは、
米沢弁で「驚いた、呆れた、あらあら…、これじゃあどうしようもないよね…」という
絶妙なニュアンスを雪国よろしく一気に2秒に縮めた言葉です。
初めて味見した人があまりの辛さに「あんじゃも・・・・」と呟いて
舌を巻いたというまさにあんじゃもなエピソードからこの名前が付いたそうです。
米沢に生まれ育ってかれこれ50年以上になる西屋主人でさえ
この香辛料の存在を知りませんでした。
義経焼より地味にレア度が高い?
ちなみにあんじゃもは1階の売店でも売られています。
焼き肉だけでなく、豆腐のトッピングや鍋の薬味、漬物の味付けなど
幅広く使えます。しかしこれが冗談抜きで辛いので、
使うときは小指の先程度の量から加えていきましょう。
ただの辛味噌とナメてかかると鍋に入れまいが催涙ガスでやられます(笑)
気になった方は是非。
また、下記のお店のリンクからHP(オンラインショップ)に行くこともできます。
(知る人ぞ知る『日本最古のインターネット肉屋』です。
なぜ日本最古なのかはなみかたさんのHPで直接チェック!)
義経焼に必要なものは全部そろっているので、遠方にお住まいの方も
家庭で手軽に義経焼を楽しむことができますよ。
スーパーでは絶対に手に入らないさまざまな部位も扱っているので、
中華料理屋さんやエスニック料理屋さんもここへ仕入れに足を運ぶようです。
気になった方は是非。
また、下記のお店のリンクからHP(オンラインショップ)に行くこともできます。
(知る人ぞ知る『日本最古のインターネット肉屋』です。
なぜ日本最古なのかはなみかたさんのHPで直接チェック!)
義経焼に必要なものは全部そろっているので、遠方にお住まいの方も
家庭で手軽に義経焼を楽しむことができますよ。
スーパーでは絶対に手に入らないさまざまな部位も扱っているので、
中華料理屋さんやエスニック料理屋さんもここへ仕入れに足を運ぶようです。
いかがでしたか。米沢駅の近くなので、ぜひ寄ってみてください。
【お店の場所】
なみかた羊肉店(2階がめぇ~ちゃん食堂)
〒992-0026
山形県米沢市東2-1-30
TEL:0238-24-6887(食堂) 0120-355-229(店舗)
食堂…平日17:00~22:00/土日祝日11:30~22:00(定休日:月曜か火曜日の不定休)
店舗…10:00~20:00