若女将コラム

日々西屋と山を縦横無尽に駆け巡る湯守兼若女将のかなりマイペースなコラムです。
内容はすっ飛んでいます(というかほぼ西屋に関係ない話題ばかり)。ぜひ楽しんで下さいませ。

若女将コラム

2020年03月

2020.03.29

音のある生活 38 「Have a good sleep」




何年も前、かなりリアルにこんな景色を夢に見たデジャヴ。

こんにちは。
腸内フローラ改善のための献立作りに(今更ですが家族分も)
取り組みはじめた若女将です。



でもって、こっちは何の変哲もない手作りのフルーツ白玉(笑)
シロップ漬けにこっそりブランデーをひとったれ。

休みの日はスローフードモードです(なんせ時間が…)
巷には優秀なサプリメントもいろいろあるようですが、
健康について長い目で改めて考えた時、手軽さよりも日頃の食生活を
根本的に見直すほうがずっと堅実的で継続可能だと
思い直すようになりました。

料理研究家の故城戸崎愛さんは″生きることは食べること”という名言を
遺しましたが、まさに正鵠を射たりです。
どんな災難にまみれようとも、生きとし生けるもの生きなければならない。
そして生きるためには食べ続けなければいけない。

"減量"
は重荷(物理)を負いて遠き道を行くが如し。急ぐべからず。
(あの遺訓…実は徳川家康公の言葉じゃなかったんだそうで。
事実を知ったときはショックでしたわ…)

かたやコロナウイルス。
事態が収束する兆しが未だに見えませんね。
感染そのものの危険性もさることながら、今は人口密集地も過疎地も
巻き込んで社会全体が過剰な”アレルギー反応”…不安が不安を呼ぶ
集団パニックに似た渦中にあるように見えます。
それが結果的にすべての経済活動をマイナスに陥れている矛盾
というか悪循環。
似たようなことを指摘する専門家もいますが、それこそがこの度の
問題の根幹なんじゃないかと考えています。
海外からの観光客が激減する中、日本中の高級食材の価格が急降下
しているというニュースを何日か前に耳にしました。西屋も米沢牛を
提供させて頂いている旅館。”非日常”が否が応でも敬遠される今、
生産や仕入れに関わる知り合いの業者さんの顔が思い浮かび胸が
痛くなりました。辛い。


だからって、この混乱時に和牛商品券給付なんて論外だよ論外。大反対。
今国民が必要としているのは贅沢ではなく平和な日々の暮らしなんだ。

政治家の皆さんはだな、利権を抱えていつまでもくだらない
議論しているヒマがあったら、一刻も早く現金を給付してくれ。
(昨日の安倍首相の記者会見で具体的な話がほぼ出なかったのは狂気でした)
いつ収まるのか見当もつないけれど、早く救済措置を発動させないと
ようやく自粛が解除されるであろう頃には私達ほぼ間違いなく干からびてる。

日本の企業・事業所の99.7%を占めるという中小零細は、どっかの誰かが
言うように確かに日本経済の足を引っ張る存在かもしれない。でもね、
その事業所に従事する人数が一体どれくらいいるのかも考えてほしいのだ。

願わくば、人々が足元を見つめ直し、身近なところから小さな幸せが、
そして内需が復活していきますように。

そんな淡い期待を心のどこかに抱いて、
身近な食事や家族と過ごす何気ない日々、
当たり前のように流れていた「日常」のありがたみを再認識する
今いい機会だと気を取り直し、久しくできなかったおやつ作りを
楽しんだりしている今日この頃です。



今日の一枚

"Asleep Versions - EP"

Jon Hopkins(2014)


(↑サムネイルクリックでImmunityが視聴できます。)



イギリスのミュージシャン、ジョン・ホプキンスが2014年に
リリースしたミニアルバム。
自身の人気曲を抜粋し、全体にヒーリング・アンビエントっぽい
穏やかな曲調にアレンジした私のお気に入りの一枚です。
特にImmunityがおススメ。邦訳すると「免疫」。まさにそれ。
寝しなに雑音を避け、ボリュームを落として聴くと、
個人的に一番星が輝く澄んだ夕空が脳裏に浮かびます。
まさにAsleep Version。今宵の安眠は間違いなし。

Open Eye SIgnalsは逆に瞑想向けかな?
シャープめなアレンジもありますが、どの曲も不思議に落ち着きます。

こんな時だからこそ、安心して眠れるひと時、
大切な人と過ごす穏やかな時間、
心の波を鎮めるつとめは大事だと思います。
(多分自分が一番そう言い聞かせてる(汗))

Have a good sleep everyone.

2020.03.20

音のある生活 37「水仙の春」

 こんにちは。
スクワット地味に継続中の若女将です。
(マッチョ増量中?)




(↑先月末に殺風景な「大広間」から「湯の花ダイニング」に変わった
宴会場…の看板。名前に合わせて小花を書き加えましたが・・・
我ながらどう見てもクラゲ(汗))

アウェーど真ん中ですが、花粉症には今のところ悩まされていません。
おかげさまで私は元気です。

山形県は奇跡的に今日現在コロナウイルスの感染者が出ていませんが、
観光業は総じて修羅場です。
騒然とする世の中に漂う未知の暗雲たるや、人里離れた山の中の穏やかな
景色さえ悲しく思えてきます。



もうすぐ春なのに。
こんなに平和な白布だというのに。
こんなにのどかな東北だというのに。

マスコミはコロナの新規感染者数やオリンピックの行方ばかり
右ならえで報じないで、今までに罹患した方の傾向や病後、
既に回復した(無事退院した)皆さんの人数をきちんと
カウントして伝えてほしいもの。
そしてこの度の現象が、時折発生するインフルエンザetc.の
流行となにがどう違うのかも。
(結構探さないとその類の情報が見つからない)

前々から疑問でした。
同じ話題でも伝え方一つで希望が持てる可能性が生まれるのに、

どのチャンネルも殆ど「新たな感染者が××で〇人発生」ばかり。
まるで「一度感染したらおしまい」みたいに、言いっぱなし。
世間の不安をあおる様な報道が後を絶たない。

何か故意の理由でもあるのだろうか。

訴求力のある報道機関の一つでも、物事を反対の視点から
冷静に導いてくれる救世主はおらんのかの。
そうすれば、盲目的になりつつある自粛の区切りをいつ
どこに落とせばいいのか、およそ目安が
見えてくるんじゃないかな。オリンピック然り。

我ら観光業はじめ全国の事業所(そして一般家庭の皆さん)も
きっとそれを心待ちにして耐え忍んでいるのだ。



今日の一枚。

”THE DANCING SUN”

松任谷由実(1994)


(↑サムネイルクリックで「春よ、来い」のPVが
視聴できます。うぉー懐かしいぃ…(泣))




ご存じユーミンの通算26枚目のアルバム。
J-POPジャンルとして初めて買った一枚でもあります。
当時の朝の連続テレビ小説の主題歌にもなった「春よ、来い」が
有名ですね。曲をかけつづけると、最後に幽かに童謡の旋律
そのままの歌声が流れてきたのに感動したのはいい思い出です。
何度も聴いたなぁ…



「春よ、来い」を聴くと個人的に思い出すのがスイセンの花。
故郷の神社の境内のスイセンが朝霧にかすむ幻想的な風景や、
雪解けの白布で逞しく芽を伸ばす姿、



西屋の枝垂れ桜と一緒に花開き、
見る人の心を華やかにしてくれる様子等々…
私にとってまさに「春の使者」のような花です。

今年は本当に(そしていろんな意味で切望する)春よ来い状態。
いい春風が、野にも里にもやさしくそよぎますように。

2020.03.14

音のある生活 36「湯温計、またの名を限凸マッチョ」


こんにちは。
リバウンドが気になり、再び己に節制を誓って減量を再開した若女将です。
自分のことは自分が一番よく分かっている。ストレスに負けるな。



↑こっちが男湯



↑こっちが女湯。

この湯滝の奥に温度調整用の桝が2か所あります。
夜、このあたりで怪しい光が動いているのが見えても
255%若女将ですのでご安心ください。

三寒四温の今時分、
山の源流も目まぐるしく様子が変わります。
雪解け水で増量したり去年の落ち葉が堰になって激減したり
季節の変わり目の早朝源泉湯桝回り(温度管理)は時間との勝負。

以前は最初に三十三観音まで軽トラを走らせて、水量が不安定になる
コンディションでも上流から沢水を確保し、長時間安定する温度設定が
できていました。
しかし今は調理場やほかの現場も兼務しているため、
悠長に温度を確かめている時間がありません。

うっかり夜更かし寝起きのモナ・リザ(浮腫んでる)、
ザ・ピンチ(ダ・ヴィンチ)!メイクで上書き保存☆
何をやっても
6時までタイムプレッシャー(Yeah)、
時短で作業war終えて抜き足差し足次の現場ダッシュ!
(↑ど素人ラップ風にどうぞ)

最近ずっとこんな調子なので、
桝に差し込んだ湯温計の液晶がギューンと上がっていく
プチ緊張の一瞬が、某仮装大賞の得点バーに見えて仕方ありません。

覚えていますか?
コスプレ審査員の皆様のポチ数が合計15点に届けば合格確定の得点バー。


(↑第34回仮装大賞に出場し、語呂出し一発芸にもかかわらず
絶大なインパクトから伝説と言われた(?)「家&ヘイ
」。)

欽ちゃんの丁々発止ナレーション(&審査員)とのお情けバトル?が
全国のお茶の間の涙と笑いを誘った、やたら人間臭いあの電光掲示板。

それがね、ちょっと似てるのよ、こいつ↓に。



似てるんだけどね…
朝の湯温計の怖い所は、得点バーと違って”お情けジャッジ”がない上に
カンスト(20点満点)設定もないこと。
大概限界
(適温範囲)突破して不合格に転落するオチが多いこと。

時間がないときに限ってややこしい要因でお風呂が熱くなっていると、
のたびに「不合格かよぉおーー(汗)!」と(心の中で)叫びながら
慌てて再調整
していたりします。
仕方がなく短期決戦で詰まりやすいホースからホースへジョイントして
水を繋ぐこともあり、最近ではすっかり荒療治のパターンもいくつか
覚えてしまいました。経験は時に悪知恵の隠れ家と化す。

嵐の翌朝や大雪が降った日はあらかじめ状況を予測して普段より
30分以上早起きして作業に取り掛かりますが、心折れること請け合いです。

逆に一発でジャスト適温に収まった時の喜びときたら…
欽ちゃんと思わずハグする合格シーンを思い浮かべてみてください。
あんな感じです(笑)




笑いながら腹筋を鍛えたい、
そんなあなたに今日の一曲。

”マッチョオブザワールド"

Nocturnal Bloodlust(2019)


(↑サムネイルクリックでようつべ視聴できます。
但し公式UP版はMusic Premium会員でないと
再生できないので非公式版から。※音量注意!!)



8種類ものデスヴォイスを使い分けるという驚異のボーカル
(そして惚れ惚れする筋肉ボディの持ち主):尋をリーダーに活躍する
日本のメタルコアバンド、Nocturnal Bloodlustの最新アルバムから
一番のお気に入りをピックアップ。

何がマッチョって、タイトルそのままです。

筋トレ×4!!ラスト1回!!Fight or Fight!!!


ここまで熱いマッチョ魂のメタルコアなロックは
ちょっと他には思い当たらないっていうくらいマッチョ全開。
全世界のマッチョ好きさん必聴(?)。

マッチョだァ(ワァオオウ)!!マッチョだァ(ワァオオオオゥ)!!!
(本当は「マッチョオブザワールド!」とシャウトしているのですが、
何回再生してもこう聴こえる↑。)

いいね~!!新陳代謝が上がりそうです(笑)

信じられるのは己の身体のみ 膝をつくな立ち上がれ 
幕は開いた 見せつけろ、お前がオンリーワン


カッコイイ。
自分に厳しく(人にやさしく?)目標を目指す姿はマッチョカッコイイ。
繰り返します。マッチョカッコイイ。

いや、私別にマッチョを目指すわけじゃありませんが…。
ダイエットの応援ソングにはもってこい。
絶対に元気が出ます。超おススメです。

2020.03.12

閑話休題 ~殯(もがり)と”念”~




9年前のあの日、白布は大雪でした。
今年はもうフキノトウに続いてスイセンまで芽吹いています。




↑2月29日撮影。

こんにちは。
iPadでリモートワーク実践中の若女将です。
思い切ってproに機種変しようと思ったら、ご時世なのか在庫切れの件。
近々出るらしい新機種を待って、旅館ヒマな今こそチャンスと勉強し直し中です。



もう何年も前のこと。父方の祖母の十三回忌の年だったか、
ある時父がさみしそうにぽつりと言いました。
「人生最大の試練は、自分の親の死だ」
独り言だったのか私に諭していたのかは不明ですが、何年経っても、
悲しみは人の心の強さにかかわらず癒えることがないのだと痛感した言葉です。

数奇な人生経験を持つ友人が、今はもういない家族や仲間のことを
思い出しながら静かに呟きました。
「過去を振り返ることは、殯(もがり)に似ているように思う」
どんなに後悔しても、これまで歩んできた過去は変えられない現実。
逃げるのでなく時間と共に少しずつ"別れ"ながら、変わってゆく自分を
受け入れて、いつか過去の過ちも許せるようになりたい、と友人はしみじみと
語ったものでした…いろいろな意味で重く響いた言葉でした。


不安や悲しみから、自分が今何をしたらいいのか分からなくなる、
ただ焦りに苛まれそうになる時があります。
まして今の世の中、人ひとりの力でどうにかなる状況じゃありません。

だったら、この際何もしないという選択肢があってもいい。
心が空っぽなままでも死ぬようなことはないから。
そのまま寝れれば体力温存できて尚可、くらいに思っていればいい。

逆にもしも少しでも動くパワーがあったら、今しかできないことをしよう。
好きな飲み物を飲んで家でほわーんとするもよし。
長い間読みかけだった本を読んでもよし。
食べたいと思ったものを作ってみてもよし。
ちょっと家の周りを散歩してみるもよし(感染対策はほどほどに)。
人けのない所まで来て思い切り叫ぶのもよし(白布温泉大歓迎)。

平和な時も不穏な時代も、時間は平等に過ぎていきます。
どの世界にも事象を動かす力の"波”があるように、
今の閉塞的な状況はいつか必ず終わりが訪れます。
私たちに今できることは、時の流れに身をゆだねつつ、
決して生きる歩みだけは止めないこと、ほんの少しでもいいから、
周囲への思いやりを忘れないこと。それだけだと思います。

私は幸か不幸かやることが沢山あってどんよりしている時間がないので、
あまり先々に望みは持たず(悪い意味じゃない)、過去を悲観せず、
ひたすら"念"に徹しています。これ仏教の教え。

絵に描いた餅を眺めるくらいなら実際に餅焼いて食べようぜ!みたいな(違う)。

こんな状況ですが、
少しでも自粛や休校で鬱憤がたまっているであろう皆様の心をほぐしたく、
休館日も日帰り入浴を受け付けております。
ぜひ温泉にあったまりに来てください。きっと元気が出ますよ。




今日の1枚。

"SPETTRO"

Milana Zilnik(2019)

(↑サムネイルをクリックすると、Youtubeで
収録曲の"Verde”が視聴できます)

ウクライナ生まれイスラエス育ちの国際派ピアニスト、
Milana Zilnikのピアノソロアルバム。
目覚めの朝、リラックスしたい時、何かに集中したい時、夜眠れない時…
どんなシチュエーションでもオールラウンドに心を落ち着かせてくれる秀作です。
上のリンクから他の曲も聴けますので、ぜひ聴いてみてください。
おススメです。

久しぶりの更新なのにこのまま静かに終わってしまうのも何なので、
おまけにもう一曲。

"Chakra"

Fakear(2018)


(↑サムネイルクリックでようつべにジャンプ)

以前にも「The 日本シリーズ」で紹介したことがあるFakearですが、
彼が2年前に作曲したChakraという曲のMVが素晴らしく摩訶不思議なのでUP。
巨大なオルトロス(蛸(♀))とツインテールのお兄さんとの愛の逢瀬
(+絡み)が繰り広げられます。

もう一度申し上げます。ツインテールです。

あくまで神秘的。某浮世絵じゃありませんのでご安心ください。
タイトルはチャクラですが多分テーマは輪廻転生。
どこか日本の民謡を思わせる琴のようなヨナ抜き旋律が、
リスナーを別世界に誘ってくれます。

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