若女将コラム

日々西屋と山を縦横無尽に駆け巡る湯守兼若女将の、マイペースなコラムです。好きなものは音楽・写真・自然・宇宙。

若女将コラム

2019年01月

2019.01.31

閑話休題 ~秘湯の会女将研修会にて


こんにちは。
行く気満々だったはずのフェルメール展(もうすぐ終了)をなぜかすっ飛ばし、
隣の隣の国立科学博物館の地下で霧箱をかぶりつくように覗き込みながら
「(宇宙線が)見える…見えるぞぉ!
…と、どっかの眼鏡大佐みたいに一人狂喜していた若女将です(笑)



というわけで、今週29-30日にかけて、私は秘湯の会の女将研修会参加の為
約1年ぶりに東京に行っておりました。懐かしい場所をいくつも訪ね、
遠来の同士の方とお会いし、それはそれは充実した2日間でした。

カテゴリは「閑話休題」「湯守のこと」ですが、2回にわたって、
その時の話題と所感をお伝えしていこうと思います。



秘湯の会の女将研修会は毎年この時期に開催されます。
四十年を超える秘湯の会の歴史において西屋はまだ新参の立場なので
(会員番号MAX197軒中西屋は189番目…現在秘湯の会会員宿は170軒未満しか
ありませんが、最初に与えられた宿番号自体はそのまま残ります)
私も今年で参加2回目だったわけですが、その内容は驚くほど充実!!
先輩の秘湯の宿の女将さんからも沢山の貴重なお話を聞くことができる
貴重な社交場だったりします。

研修会では、発足当時から秘湯の会を長く牽引してこられた佐藤好億名誉会長さんの
講話が設けられています。
今回テーマは(テーマ自体は設定されていなかったが私が勝手に総括)
「21世紀の今改めて問う、“情け”とは何なのか、“秘湯”とはどうあるべきなのか」。
因みに去年は「秘湯の宿を守ることは、温泉文化そして地域文化を守ること」。

うーむ…深い。

佐藤さんほど知識豊富で数多くの秘湯の宿を知り尽くし、
ご自身もまた旅館の経営者として時代の変遷を目の当たりにされてきた方も、
当たり前のようなこの命題に対して日々自問自答しているのだと
改めて気付かされました。
一方で他の宿の先輩女将さん方との談話から、経営難、人材不足、
後継者の不在などなど…他人事とは思えない様々な問題を抱えている
現状が浮かんできました。
全国各地、それも僻地にある秘湯の宿は、東京のような華々しい都会とは
およそ無縁の場所で、横の繋がりを保ちつつ、それぞれ守るべきものの為に
細々と商売を続けているわけです。

翻って私が守っているものとは?
一番に思い浮かべるのは温泉です。
古くなった建物の保存も勿論ですが、この土地に温泉が湧いていて、
それをお客様にきちんと提供できる状態になければそもそも
温泉旅館業は成り立ちません。それこそ当たり前の話ですが。
しかし当たり前だからこそ、その恩恵に対する感謝、自らの立ち位置を
常々意識しておかなければいけないとも考えているのです。

今思えば、湯守になったのもそういう事由からでした。(続く)



堅苦しくなりがちな文脈に唐突に投げ込む(爆)今日の1枚。

ELLA FITZGERALD & BILLIE HOLIDAY "AT NEWPORT"(1958)

(適当なリンクが…ない!)

20世紀の女性ジャズ・ボーカリストの頂点に立つエラとビリー、
そしてカーメン・マクレエ(日本では彼女達3人を合わせて
女性ジャズシンガー御三家と呼んでいるそうですが、
カーメンはどうもエラやビリーほど有名ではなかったようです)
この3人の貴重なライブを録音&編集したものがこちらのアルバム。

エラが太陽ならビリーは月、カーメンは星…みたいな印象かな。
エラはとても伸びやかで声が明るく、ジャズシングにふさわしい
優雅な歌い方をします。
一方のビリーは名曲「奇妙な果実」や彼女本人の波乱の生涯
(酒と薬にまみれ44歳の若さで亡くなってしまった)に象徴されるように、
どこか退廃的でコケティッシュ。
カーメンはどちらとも違い、ジャズを超えてポップ曲のカバーも
こなしたりしているので、掴みどころのない魅力的な歌い方が特徴です。

個人的に(古典的なものに限らずEMC含めて)ジャズは物憂げに
まったりしたい時間に聴きたいジャンルなので、
誰が好き?と聞かれたらビリーと答えるわけです
(つまりこれが前回のコラム冒頭の伏線)。
どの曲も、その場で聴いているような臨場感があっていい感じですよ。

2019.01.24

音のある生活 19 「End of my line of sight once more」


こんにちは。
エラ・フィッツジェラルドとビリー・ホリディのどっちが好き?
と聞かれたら、迷わず後者と答える若女将です。




昨日、久しぶりに屋根に上がってベテランのおんつぁま達と
雪おろしに精を出しました。
妙にぬるい天候のせいで、まるで台所の片隅でしけった塩のような雪の固さ!
昼過ぎまでとりあえず晴れ間が出ていたのが救いでした。




王道RPGよろしく頭装備(ヘルメット)から防具(ハーネス)から武器
(ダンプ&シャベルの二刀流、飛び道具に斧)に至るまで重装備に身を包み、
いつもと違う場所から白布街道や湯滝小屋を見下ろすのは実に新鮮です。




↑少々分かりにくいのですが、写真はハーネスの先に付いたカラビナを
屋根のアスト(アンカー)に括りつけたところ。行動範囲が限られるので、
雪おろしに慣れた人はついついこの命綱を付けずに作業してしまいがちですが、
万が一屋根の上で滑ってしまった時でも屋根から落ちるのを防いでくれるので、
装備必須のアイテムです。

作業を終えたその日のうちに見事な筋肉痛が襲ってきて、
自分が思うほどヘタレ(年寄り?)ではないと少し嬉しくなりました。
雪おろしのベテランにも「馬力あるなおめぇ!(一応褒め言葉?)」と
お墨付きをもらったことだし。
うむ。まだ私は戦える。



↑今日はステージを変えて三十三観音で2連雪バトルだ!
最近地味さに磨きがかかっている湯守業ですが、勿論こちらも続けています。
今は半分が雪との戦い。筋肉痛なし。
うむ。まだ私は戦える。



今日は「音のある生活」シリーズ第19回です。

ODESZA - A Momet Apart(2018)
"Line of Sight"


(公式サイトじゃありませんが原曲のYoutubeはこちら

アメリカの新進気鋭のグループODESZA(オデッサ)のアルバムから。
彼らの曲は若さがあふれていてどれも好きですが、
特にこの"Line of Sight(直訳すると「視線」)"が秀逸。
あくまで私個人の解釈ですが、まさに「まだ頑張れる」と
思い直せる前向きな歌詞で、繰り返し聴いている一曲です。

意外と忘れがちですが、人は一人じゃないと気付くことはとても大切。
置かれた場所で咲きなさい、という渡辺和子女史の言葉は実はあまり
好きではありませんが、たとえ今がつらい状況にあったとしても、
自分を短絡的に嘆くのは確かにもったいないと思うのです。
人生には波があって、そこで終わりではなくて、楽しさや希望が
今この瞬間にも必ずどこかに隠れているのだから!

歌詞が多少分からなくても
明るくポップな曲調で気分がアガるオデッサ。オススメです!

2019.01.18

米沢ラーメン巡り 【第7回:ラーメン孫悟空】


こんにちは。
いつの間に西屋スタッフのみんなとLINEが繋がり、
誤字脱字あり珍妙なスタンプの応酬(?)あり、
チームワーク度UPで嬉しい若女将です。




毎年この時期に県の観光課から届けられる啓翁桜(けいおうざくら)。
暖房の効いたフロアからつぎつぎほころび始めました。
(うわー、我ながらなんて旅館コラムらしい内容(笑))

冬に咲く桜として県内外で珍重されていますが、
吐く息も白い極寒の我が館内で健気に咲いている姿を見ると、
正月明け早々スーパーでバレンタインの特設コーナーを見つけちゃった
みたいな、どうにも複雑な思いがこみあげてきます。

白布で実際桜が咲くのはなんとGW前後。
春が遠すぎて宇宙まで飛んでいきそう(やっぱり意味不明)。

啓翁桜も山の桜も、皆さんぜひ見にいらして下さいね。



さて今回も美味しい話題です。
珍しすぎる2回連続の米沢ラーメンシリーズ!!
第7回目米沢ラーメン巡り。ご紹介するのは「ラーメン孫悟空」さんです。






米沢市立病院のすぐ西隣、ヤマザワ相生町店の裏にあるラーメン孫悟空は、
黄色い看板が目印です。





こちらの一押しは「辛味噌ラーメン」。
スープが隠れるくらいの一面のネギと、青のりが特徴。

因みに“ねぎ抜き”のオプションも可能なので、好みでお選びくださいね。




麺は正統派米沢ラーメンらしく、太めの縮れ麺。

器に添えられた辛味噌は自分の好みで入れられます。
私は2/3ほど投下します。だいぶ辛みが出て美味!
コ○イチの3辛以上に耐えられる猛者の皆さんなら、
全量入れてもまだ余裕かも。




チャーシューはあまり大きくはないものの、
ほろほろと崩れてこれまたスープによく合います。
スープ自体はこってりしていないので食べやすいですよ。

裏通りですが意外とアクセスが良いので、旅行中の方にもお勧めです。
お近くにお出かけの際は、ぜひ寄ってみてくださいね。


【らーめん孫悟空】(HPなし)
〒992-0032 山形県米沢市相生町6-45 
電話 0238-23-6008 
営業時間 11:30~15:00 17:00~20:00 
定休日 毎週火曜日 
駐車場 お店のそばに5台分ほどの駐車場があります。

2019.01.12

米沢ラーメン巡り 【第6回:自家製麺 風心】


こんにちは。
この間の休館日、約2週間ぶりに下界へ降りた(笑)若女将です。

ゆとりある休みの日のお出かけは図書館(ナセBA)→
スターバックスカフェ(米沢店。可愛いお店で大好き。)が定番コース。
勿論この間も行きましたとも。



いつもオーダーするのが、
ドリップコーヒーのTall(マグ)+バターミルクビスケット。
(今回↑は趣向を変えてシナモンロールでした。この完璧なロールどうやって作るの??)
そして借りたばかりの本を読み、たまに何やらタブレットに
打ちこみながらマッタリ過ごすのが至福のひと時。

・・・・太郎ちゃん「よもや我を(ry」



今回は久々(なんと4ヶ月ぶり!!)のラーメンシリーズ再び!!
なかなか外に出て、あわよくばラーメンを食べてくる時間もありませんでしたが、
やっと実現しました!
今回も、思わずリピートしたくなる美味しいラーメン屋さんをご紹介します~。

第6回目のご紹介は、「自家製麺 風心」さんです。






場所は米沢市金池。市役所と道路を挟んで向かい、
年金事務所のすぐ裏にあるビルの1階に店舗があります。

一見ラーメン屋さんらしからぬ雰囲気ですが、
中は奇をてらったわけでなく、座敷席とテーブル席が半々。
清潔感があっていい感じの店内です。

こちらのお店は鶏だしのラーメンがイチオシ。
スープは塩か醤油が定番です。ユニークなのが、麺の太さを選べること。
細麺か太麺、さらにストレートタイプかちぢれタイプかも選べるのです。
スープと麺の組み合わせで8通り!
どれを選ぶかはお好みで。
因みに太麺は「これって細めのうどん?」と見まごうほどがっちり太いので、
腹もちよく食べたい場合は太麺がオススメかもです。
(ちなみに私は細麺派。)





こちらは醤油×細ストレート×チャーシュー麺。



スープの味は結構濃いめですが、
油っこくないのでそれほど重さは感じません。
みじん切りの玉ねぎとかつお節(珍しい!)が良いアクセントで、
寒い季節にはもってこいの味。並の量でも食べごたえは十分です。





こちらは塩×細ちぢれ×チャーシュー(またしても)麺。
これが絶品。
あっさりした米沢ラーメンタイプですが、味のバランスが大変よくて、
ちぢれ麺との相性もばっちり。やはり鰹節が乗っていますが、
これがまたいい香りを添えて美味しく食べられます。

え?どっちもチャーシュー麺だって?
実は風心さんのチャーシューが程良い塩味でめちゃめちゃ美味しいのです。
食べやすい薄切りなので、減量中の女性でも罪悪感(?)なしよ(笑)
他にも煮卵などトッピングメニューがあるので、
その時の空腹具合で自由にオプション可なのが嬉しいですね。
というわけでチャーシュー麺オススメ!!!

皆様も是非一度足を運んでみて下さい~。


【自家製麺 風心】風心がなぜか未掲載ですが、心心グループのサイトはこちら
〒992-0012 山形県米沢市金池5-3-31 
電話 0238-49-7506 
営業時間 平日/11:00~15:00 17:00~20:00 
土・日・祝日/11:00~20:00 
定休日 毎週水曜日

2019.01.03

音のある生活 18 「ノリのいい一年になりますように!」


3日目ですがあけましておめでとうございます。
今年こそ毎日着物生活!と意気込んだのに、
結局初日からいつもの真っ黒ユニフォームの若女将です。



ごく親しい友人に送った年賀状のデザインをそのままUPします。

やっぱり宇宙。
実にブラックホール。

宿題や学習に励む子供達に感化されたのか、今はひたすら
何でもいいから机に向かいたい衝動に駆られています。
実際はなかなかゆとりがなくて、願望ばかり年賀状に書きなぐりましたが。
(しかも途方もなく専門外だった分野に突っ走るという酔狂ぶり)
どんなに忙しくても、心に描き続ければいつか実行できると信じてやまない私。
去年思い切ってオーブンを買い換えたので、未経験のパン作りにも
挑戦してみたいし、太郎ちゃん↓の服もそろそろ新調してあげたいし、




(ホラーじゃないよ(笑)!)

習字(行書・草書)もバリバリ練習したい…なぁんて。
相変わらず音楽鑑賞に留まらずやりたいことが多すぎて、
今年も時間がいくらあっても足りない1年になりそうです。

前進ならともかく、これ以上山奥に猪突猛進しないように気をつけよう(汗)



さて、クレイジー繋がりで(?)、
景気良く出発したい今年最初の紹介アルバムはこちら。

The Orb featuring Lee Sclatch Perry presents
"The Orbserver in the Star House"(2012)



イギリスのアンビエント・テクノグループ:ジ・オーブと、
レゲエ・ダブ界の大御所で、かのボブ・マーリーもプロデュースした
当時75歳(!)のリー・スクラッチ・ペリーのコラボアルバム。


↑こちらはアルバムに収録されている”Golden Clouds”のPV。

真っ黄色のアフロかつらをかぶって楽しそうにちょこまかしている
ド派手ファンキーなおじいちゃんがリーその人です。
訛りのきつい英語(彼はジャマイカ出身)で
"We all know a junkie, Give us the lion, erggghh!"
とか言っちゃってます(アドリブかな?)。ノリノリ。
いいですねぇ、このクレイジーっぷり。さすがミキシングの神様。

スティーブ・ライヒのElectric Counterpointを引用した
ジ・オーブ自身のLittle Fully Cloudsをさらにミックスした
このGolden Cloudsはじめ、アルバム全体にわたってレゲエパンチな
化学反応が炸裂しています。
低音のズンズン感も抜群なので、イヤホンで聴くのがお勧め。

ちなみにこのアルバムの1年後にリリースされた
"More Tales From The Orbservatory"も大変にグッジョブ。
リーのキュートな嗄れ声で
「順番順番順番っしょ♪右向いて順番っしょ♪」
みたいな空耳も楽しめます("Don't Rush I")(笑)。

適度にクレイジーに、
適当にクレバーに(なれたらいいな^^;)。
今年もノリのいい一年になりますように!

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