若女将コラム

日々西屋と山を縦横無尽に駆け巡る湯守兼若女将の、マイペースなコラムです。好きなものは音楽・写真・自然・宇宙。

若女将コラム

2018年12月

2018.12.30

音のある生活 17 「過去を振り返って」



こんにちは。♪猫はこたつで…定員オーバー!!若女将です。
この年末は子供達を実家、もとい雪のない下界に疎開(?)させ、
母は元気で寒波最前線。
同じく山篭り道連れ組のニャンコ達は、自宅唯一のオアシス:
猫タツで毎日場所取り合戦。



今日ははなちゃんが溢れ気味です。

はな「なによ~寒いじゃないの!」

大きめの毛布でカバーしているので温かさは保証されていますが…
これじゃまるでテトリスもといテト猫。
だいたい人間様用のこたつも我が家にはないのだよ。何とか仲良く頑張っておくれ。





さて、今年も残すところあとわずかです。
みなさん、どんな1年をお過ごしでしたか。
嬉しいこと、悲しいこと、出会い、そして別れ…
沢山の出来事があったと思います。
私も新しいことにチャレンジし、壁にぶつかりつつも、
(恐らく)坂を下ることなく自分なりに悔いのない1年を
過ごしてこられたと自負しています。

つい先日の天皇陛下のお誕生日の会見は泣けましたね。
終戦を迎えてから今日までの長い間、どんな思いで日本と
世界を見つめてきたのか、奥さまである皇后陛下はじめ
国民全ての人への優しさと願いがひしひしと伝わってきました。

”位を譲るその日まで、天皇としての立場を模索しながら勤めを果たしていきたい…”

80歳を過ぎてなお研ぎ澄まれつつある、過去・現在・未来を見通す叡智と
深い慈しみ。私は人生まだまだ道半ばですし、立場も違うし、この先どこまで
進んでいけるかは分かりませんが、少しでもその精神を見習いたいもの。

発達心理学によると、人は晩年、生物学的に衰え肉体が死に向かう一方で、
人生の最後の瞬間まで成長し続ける“力”が備わっているんだそうです。
その力を実際に発動させるには、自らの過去を肯定的に受容することが肝要だと。

というわけで、今日は1年の締めくくり、はたまた人生の節目で自らの心を
穏やかに見つめなおしたい時にぴったりな1曲をチョイス。

加藤登紀子「時には昔の話を」
(←Youtubeの原曲版)

@スタジオジブリ「紅の豚」

1992年夏に公開されたスタジオジブリ映画「紅の豚」の
EDとなった加藤登紀子さんの「時には昔の話を」。この曲は元々
彼女本人の作詞・作曲ですが、菅野よう子さんの編曲版である
ED版が広く知られています。昔の男友達(?)と馴染みの喫茶店で
コーヒーを飲みながら昔話に花を咲かせる、という大人ドラマチックな
内容で、ジブリソングズの中ではトップ3に入るほど大好きな曲です。

加藤さんはかつての学生運動時代、リーダーの一人であり当時
獄中にいたご主人との結婚・出産という壮絶な経験をしています。
そんな彼女が見てきた激動の時代や生き方をそのまま歌にした、
と言ってもいい曲なんですが、旋律はとても穏やか。
”嵐のように燃えていた毎日”も今となってはセピア色のいい思い出、
”今ではどこにいるのかわからない友達”もいるが、きっと
”あの時と同じような夢を描いて、どこかで走り続けているだろう…”
…素敵です。
決していいことばかりだったわけではない過去も、かつての仲間も
一切否定しない、その潔く深い思い。

私も人生の終点が近づいてきたら、歌いながら
「わが生涯に一片の悔いなし(ドゴーーン)!!」
天に向かって高らかに宣言したい(キャラ違う(笑))。

今宵も素敵な音楽に耳を傾けながら、
どうぞ楽しい年末年始をお過ごしくださいませ。

2018.12.23

音のある生活 16 「マタイ受難曲」


こんにちは。
いなばのタイカレー缶(特にグリーン!)大好き若女将です。

もうすぐもみの木じんぐるべぇーですね(笑)。
実際は旅館に(自分が!)缶詰の日々、とてもクリスマス&
年越し気分じゃないんですが、たまに出かけた道すがら
軒先に飾られたイルミネーションを見つけたり、
お店で流れるクリスマスソングを聴いたりすると
「ああ…一年が終わるなぁ」とぼんやり感じたりします。

そういえば我が家の朝のBGMも、冬らしいヒーリングから
最近は宗教曲メインにシフト中。
音楽のあるところ時の流れあり、喜怒哀楽あり。
美味しいお茶と音楽(そして時間…)があれば私は何も望みません。
どうか来年もいい年になりますように…。



さて、今日はクリスマスに因んだお薦めのアルバムをご紹介します。


Johann Sebastian Bach " St. Matthew Passion"(1736)(1958)
(リンク先はAmazonです。ジャケットはApple Music版)

ヨハン・セバスチャン・バッハ作曲「マタイ受難曲」。
音楽の授業で名前は耳にしたことがあるかと思います。
新約聖書の「マタイの福音書」からキリストの受難を描いたもので、
生涯に1000曲以上もの作曲を手掛けたバッハの最高傑作とも、
オラトリオの頂点ともいわれています(まぁ、意味は同じか…)
総演奏時間は約3時間(演奏者によっては2時間半位)、
奏者もオーケストラにパイプオルガン、合唱にソリスト群
(ソプラノやテノール等の歌い手)と作曲当時としては割と大編成で、
原典版のほか、作曲からおよそ100年後の復活演奏によって
バッハの再評価につなげたメンテルスゾーン版が有名です。

こちらのカール・リヒター指揮、ミュンヘンフィル演奏1958年版は、
数あるマタイ録音演奏の中でも歴史的名盤とされています。

実際聴いてみると…けっこうピッチ(音高)が高め。
個人的に442Hz~くらいに感じます。
現代ではバロック音楽の演奏ピッチはけっこう低めに抑えるのが
主流らしいのですが、当時の流行り?

でもこれがいい!

テーマが”キリストの受難”だけあって、十字架を背負いVia Dorolosaを
歩む姿が目に浮かぶ1曲目から既に鳥肌もの。
それでいて重苦しさは感じません。
ソリストの感情移入も素晴らしく、全体的にとてもドラマチックです。
オペラを聴いているような錯覚さえ覚えます。

Apple MusicでDLできるのはもちろん、Amazonで試聴もできます。
気になる方はぜひ。

とりあえず1曲目、31曲目、41曲目、47曲目、63曲目あたり。

2018.12.17

米沢のいい所あれこれ 【第20回:おたまや(秋葉醸造味噌さん)】


こんにちは。フライの衣は執拗に剥いて食べる若女将です。

この間、実家から家庭菜園のさつまいもをたくさん送ってもらいました。
おいも大好き。
焼き芋にするにはでかすぎてオーブンに入らなかったので、
代わりにHM(ホットケーキミックス)を使って例のごとく
パウンドケーキを作ってみました。




大 爆 発。

名付けて惨事のおやつ(笑)

ちょっと欲張ってさつまいもを増量しただけでこれです。
まぁ、焦げてはいないし味もまずまず、何より子供達が
喜んで食べてくれたから良しとしよう。
手作りの醍醐味を存分に味わった先週の休日でした。



さて、今回はこれまた久しぶりの米沢いい所シリーズ(まだ終わっていないよ!)。
キリ番となる20回目は秋葉醸造味噌さんプロデュースの「おたまやさんです。



おたまやさんは米沢市木場町、上杉家代々の当主が祀られている
御廟所の近くにあります。



建物のシルエットは今風にも見えますが、



中は実にレトロ。
まるで古き良き昭和(のさらに戦前)にタイムスリップしたような
ユニークな雰囲気です。





未だに現役の大きな味噌の樽と秤は、味噌屋さんならでは。
普通にスーパーで買うよりも美味しいに違いない。




店内では素材や味によって色々な種類のお味噌が売られていて、
お薦めの用途も親切に記載されています。




他にも、ピーナッツ味噌や田楽味噌、お茶受けになるゆべしや
珍しいイチジクの甘露煮、おなじみ三五八(いわゆる塩麹)に、
味噌を使ったスイーツ、セレクト日本酒など、
目移りするほどいろいろな商品が並んでいます。





(こちらの九平次は愛知県にある新進気鋭の酒蔵が製造したお酒。気になる。)




こちらは味噌を練りこんだバタークッキー。
ピーナッツが入っていて分厚くて、食べ応え満点。
味噌のコクがクッキーの生地に沁みわたってとても美味です!
例えるなら味噌味カロリーメ〇ト。




また、こちらは珍しい赤い甘酒。
天然の赤い麹を仕込んだもので、200ml入り380円と少々値段はお高め。
しかし味は正統派の甘酒。とにかく濃いめ。
一口飲むごとに栄養たっぷり感がすごく、効用は栄養ドリンクそのものです。
かなり麹の香りが強く、独特のくせはありますが、
麹系の甘酒が好きな人はぜひ一度試してみてほしいと思います。




ところで、私のイチオシ逸品はこちら。




味噌の粉末を練りこんだその名も「味噌ソフト」!!!
色もまんま味噌色(笑)!!

他ではなかなか味わえないソフトクリームです。
肝心のお味は…思ったほどみそ味噌していません。
味噌の芳醇な風味とクリームが絶妙にからんで、
キャラメルともなんともつかない魅惑的な美味しさです。
値段は税込み200円と、ソフトクリームにしては破格。
年中販売しているようで、これからの季節でもチャレンジ(?)できます。
暖房で頭がのぼせたらぜひおたまやさんへGO!

因みのこの味噌ソフトに使っている(と思しき)味噌の粉末は
おたまやさんで直接買うことができます。
可愛い瓶入りで、お味噌汁や料理にさっと使えてとても便利。




そしてもう一つのイチオシはこちら。




粉末上に加工した甘酒の素、「かんたん甘酒」。
小さじ2~3杯分を湯呑に入れ、お湯を入れて溶かすだけ。




これがまた美味しい。味は酒粕ベースのあっさりした甘酒味です。
お好みで砂糖を加えても良いとパッケージには書いてありますが、
何も入れない方が甘酒本来の味を楽しめます。
賞味期限は約1年と長く、チャックは付いていませんが
持ち運びするのにもかさばらないのでお土産にもお勧めです。

いかがでしたでしょう?今流行りの発酵食品が盛りだくさん!
ぜひ一度足を運んでみて下さい。


【おたまや ~昭和本樽仕込み館~】(←オンラインショップ有)
〒992-0054 山形県米沢市城西4-7-33 
電話0238-23-1850 
FAX 0238-23-1851
営業時間9:00~18:00 
定休日 毎週水曜日/第1・第3日曜日


2018.12.08

音のある生活 15 「続けて猫達の話題である。」


こんにちは。先日うっかりテレビに出てしまった(?)若女将です。
このたび西ニャンの長男おんでんが「ことりっぷマガジン」vol.19の表紙に載りました!



大変光栄であります。感謝、感謝。
記念じゃないけど撮影場所で撮影。
やっぱりプロの方が撮ると違いますねぇ…
どこの借りてきた猫ですか的な美猫にしか見えない。




「(ニャーニャー)うちに帰りたいよー、
ニャンコマットがはなのタッペ臭くて乗りたくないよー、
おかげで板の間寒いよー、誰か来てぇー!!」。

おんでんは他の子に比べて猫一倍繊細ツンデレ臆病な性格。
そばにいる時は素っ気ないふりをするのに、少しでも人っ気がなくなると
ピーピー鳴いて、ちょっと窓辺に抱っこして歩いていくだけで
ぎゅーっとしがみついてきます(相当外が怖いらしい)。

ある時は弟に乗っかられ(君達マジで何をしている(苦笑))



ある時はコスプレさせられ、



穏やか過ぎる性格ゆえ割とされたい放題(ごめんよぅ)。
それでも長男の貫禄はしっかり備えていて、
かぐらとはなの喧嘩を仲裁するように割って入ったり、
喘息発作を起こしたかぐらをなだめるように背中を軽く咥えたり、
(本当の意図は不明ですが(汗))
まだ若くエネルギッシュなはなの遊び相手にもなってくれたりしています。



これは↑去年の秋撮影のはなとおんでん。
まるでおんでんがはなをおんぶをしているような様子で寛いでいて、
正真正銘の「お兄ちゃん」て感じでした。
実はおんでんこそが、人顔負けの博愛精神の持ち主なのかも。



今日の1枚は前回に続き、マッシブアタックの「プロテクション」。

MASSIVE ATTACK "Protection" (1994)


PV-Massive Attack "Karmacoma"(Youtube)

前回のコラムで紹介したメザニーンの一作前に当たるアルバムで、
1994年リリース。実はこちら、ラジオで初めて音楽を聴いて記憶に焼きつき、
肝心の曲名が分からないまま実際手に入れるのに何年もかかったという
個人的にわけありの一枚だったりします。
そのラジオとは、知る人ぞ知るNHK-FMの名番組「クロスオーバー・イレブン」。
AZYMUTH(アジムス)の”Light as a Feather”で始まるOPと、
デモリション・ニンジャこと津嘉山正種=サンの渋くて艶っぽい
ナレーションを聴いただけで「ぐわー、懐かしい!!」
…と、思わず叫んだあなたは間違いなく同年代(笑)

洋楽好きな兄が当時番組をテープに録音していて、
私も夢中になって聴いていました。
その中でこのマッシブアタックの曲も紹介されていたのです。
特に印象深かったのがKarmacoma。

♪カマカマ(ファッ?!)邪魔かあんナマ。×∞
注)正しくは「Karmacoma, Jamaica an' Roma.」

アーティスト名が分からなかったので、ひたすら意味不明な
空耳だけで覚えていたというオチ(ノイジーなFMでは↑にしか聞こえなかった)。

そのまま時は流れて十ン年後、Apple Musicの利用を始めて
すぐくらいの頃にSly(オリジナルではなく7"Stonesのリミックス版)を
聴いて、えええこれ誰だ?!良い曲だー!!
…そしてようやくProtection発見。「何だMAじゃん!」
そもそもメザニーンしかアルバムを持っていなかったこと、
それ以前と印象がかなり違うので同じアーティストだと思わなかった不覚が
重なった次第でした。もっと早く出会っていたかった!
さまざまな音楽要素を取り入れた「トリップポップ」と呼ばれる
新ジャンルを確立した完成度の高い一枚です。

どれも良い曲です。ぜひあなたも空耳アワーを(笑)
Wasshoi!

2018.12.03

音のある生活 14 「しかし猫達の話題である。」



雪やこんこん♪



あられやこんこん♪




猫はドテラで




仕事する♪




来年の干支のイノシシ模様が入ったドテラ(ちゃんちゃんこ)を着込み、
ユルく看板猫頑張っているかぐらとはな。

※猫達は現在ストレスがかからないよう“シフト制”にして、
交代で2匹が“勤務”しています。この日はおんでんが非番でした。

初めて出会うお客様に撫でられても全く動じないうちのニャンコ達ですが、
心の中は四六時中至福のご飯タイムを夢見ている…特にかぐら。

減量の為、現在かぐらは食事量制限中。
それが不服なのか、最近ご飯後はいつも猫用ダイニングの前に行き倒れ
(たふりをしているだけなのだが!!)
「お腹が減って力が出ない…」と、まるでアン○ンマンの某モブキャラ
みたいなセリフを無言で訴えてきます。
少しでもネコカリの器を持ちだしただけで飛び起きるので、猫知恵なりの
身体を張った演技とみて間違いありません。



かぐら「おやつまだかなぁ~(チラッ)…」(cv.山ちゃん)
お前はカバオ君かー!

一方はなはひたすらマイペース。



女の子らしいキュートな顔と鳴き声とは裏腹に、
狭い猫こたつ内で兄2匹を尻に敷いて寝るほど大胆不敵。
ご機嫌斜めとあらば、相手が父ちゃん(社長)だろうがカメムシだろうが
ニャンニャン騒いで襲いかかります(笑)
しかもこの頃かぐらたちに負けず劣らずご飯をモリモリ食べるので、
実はかなりのダイナマイトバディ(この子もダイエット対象かも…)。
こんな体で全力タックルされたらオス達ゃ敵いませんわ。

人間の世界で“女は強い”とよく聞くものだが、
まさか猫界でも通用するとは(笑)。

こんなニャンコ達ですが、皆さんいつも可愛がって下さって
ありがとうございます♪





というわけで今日の一曲。

MASSIVE ATTACK "Mezzanine"(1998)


イギリスのグループ:マッシヴアタックの名曲「Teardrop」。
代表作と名高い1998年リリースのアルバム:Mezzanineに収録されています。
どちらかというとジャズっぽかったそれまでの作風と違い、
レゲエやヒップホップの要素を取り入れつつ全体に低音シビれるダークオーラ満載。
20年経っても全く色褪せないかっこいい曲ばかりですが、
エリザベス・フレイザーが歌うこの曲は飛びぬけてメロディーが美しい。

PVがなぜか成長中の胎児の映像(ちょっとグロい…)なので
サムネイルは載せませんでしたが、歌詞の意味の深さと相まって
不思議に強い印象を与えてくれます。
興味のある方はぜひ聴いてみて下さい。
6100万回以上もの再生回数がその人気を物語っています。