若女将コラム

日々西屋と山を縦横無尽に駆け巡る湯守兼若女将の、マイペースなコラムです。好きなものは音楽・写真・自然・宇宙。

音のある生活 6 「まだ見ぬ心の日本巡り①」




寒さと雪の往復ダブルビンタが止まらない今年の冬模様。
なぜかここ数日は白布温泉のある山の上の方が天候が穏やかで、
市内は吹雪いているのに山では時折朧月が拝めたりしています。
寒さはいずれもハンパないですが。

…皆さん生きてますか(爆)?



さてさて今日は、音のある生活シリーズ6回目です。
普段アンビエントやら洋楽やらクラシックやら聴くことが多く、
国内アーティストに殆どレパートリーがない(特にJ-POPは最も縁遠い)私ですが、
今回は「まだ見ぬ心の日本巡り」と題しまして(語彙力…)、
日常をふと忘れ、ここではないどこかに思いを馳せたい時、
眠る前のひととき、あるいはティータイムにリラックスしながら…
思い思いの「ほっ…」とした時間の中で、気軽に親しめる
日本人アーティストの癒し系推しアルバムをいくつかご紹介したいと思います。

殆どがインストメインです。

1.小瀬村晶「In The Dark Woods」


Akira Kosemura - "In The Dark Woods"(2017)

映画や舞台の音楽も数多く手掛ける若手音楽家・ピアニストである
小瀬村晶(こせむらあきら)さんの最新アルバム。
タイトルのイメージをそのまま視覚化したようなジャケットが既にツボ。

時折、胎教のようにぽわんと不思議なエコーを響かせるピアノや
弦楽器電子音が印象的です。「内省的で静謐な感覚を大切にした」という
作曲者の思いの通り、全曲にわたり、まるで深い森の中を霧がゆっくり
漂うような暗くやさしい旋律が描かれています。



春先や梅雨の季節の白布の森が思わず思い浮かびます↑。
山や森と縁が深い私にとって、
心の故郷を想起するようなお気に入りのアルバムです。

ちなみに小瀬村さんは海外でも非常に評価が高いそうです。
むしろ国外の方が知名度高いかもしれません。
国内では、auの三太郎CM(金太郎こと金ちゃんと小熊の対話シーンが
キュートだった「もうひとつの鬼退治篇」や、スクエニのゲームシリーズの
アレンジアルバム「Cill SQ」でFFVの「親愛なる友へ」のアレンジ楽曲などなど
(ちょっと待ってまだこのアルバム持ってない(汗))。
Apple Musicでも何枚かオリジナルアルバムを聴けますので、気になった方はぜひ。


2.伊藤ゴロー「GLASHAUS」


Goro Ito "GLASHAUS"(2012)

“コードの魔術師”の異名を持つ、
作曲家・編曲家・ギタリストの伊藤ゴローさんのアルバム。2012年リリース。
親交のある坂本龍一さんが「浪漫的かつ抒情的な、真の無国籍音楽」と
評したように、開放的な安らぎに満ちた曲群が満載。
例えるなら、どこか遠い海辺の町の小さな喫茶店で窓の外を舞うカモメを
見ながら異国情緒にひたるような…時を超えた世界を連想させる素敵なアルバムです。

ボサノヴァにも非常に造形が深く、彼のやわらかなギターの音色に
引き込まれること請け合い。特に私が好きなのはNovemberとWings。
Novemberはピアノと弦楽器が加わり、Wingsはチェロとギターの二重奏です。
いずれも優しく、そしてどこかさびしげなアンサンブルで、
乾いた心も潤うような気持ちになれます。

ちなみに伊藤ゴローさんは原田知世さんとのコラボレーションも多く、
彼女のツアーに参加もしています。ファンの方は馴染みが深いはず。

大人のひと休みにオススメです。


3.当真伊都子「When The World Will Mix Well」


Itoko Toma "When the World will mix well"(2017)

わーい、やっと彼女のアルバムを紹介することができた~…。

岡山県出身のピアニスト、当真伊都子さんの2ndアルバム。
本日ご紹介するアルバムの中で唯一歌が入っています(全て英語)。
Apple Music上のジャンルはJ-POPにカテゴライズされています。
限りなくプライベートな環境で収録をしたそうで歌の合間に
多少ブレス音が入っていますが、それだけリラックスしているという証。
優しさに満ちた珠玉のピアノソロが本当に耳に心地よく、
去年Apple Musicで偶然2曲目のShorebirdを見つけ、
聴いた途端にファンになってしまいました。

本作は全体にわたり当真さんの身近な景色である「海」がテーマになっていて、
実は1でご紹介した小瀬村晶さん↑もプロデュースに関わっています。
3曲目のFantasiaでは彼が実際ストリングアレンジに加わっています。
きらきら輝く海、夕刻の凪いだ岸辺、海鳥が優しく波と戯れる様子…
さまざまな情景が浮かんできて、聴いていて飽きません。

私はかつて海辺に住んだことがなく(一番近くて東京…海辺??)、
今は山奥ですので海辺の思い出は殆どないのですが、
学生時代なぜかよく江の島を訪れていました。しかも殆ど一人で(笑)

七里ヶ浜の車通り、見るも珍しいお土産屋さん、はるか遠くに見える富士山、
そして江の島の隠れ里のような神社の数々…
海というと必ず思い浮かべるのが江の島だったりします。
当真さんのアルバムを聴いてなぜかひどく懐かしく感じるのは、
その時の記憶がかすかによみがえるからなのかもしれません。

ああ、またいつか江の島を訪れてみたい。。。



いかがでしたか?今回ご紹介したお三方ですが、
上記のアルバムの他にもたくさん素敵な曲を発信していますので、
機会があったらぜひ触れてみて下さいね。